ドッグフードの原材料

ドッグフードには健康維持に必要な栄養素をバランスよく摂取するために、原材料として様々な食材が使用されています。この項目では、それらの原材料一つ一つの役割や特徴について解説をしていきます。

動物性食品

ドッグフードのたんぱく質源としてもっとも使用されることが多いのが動物性食品です。ドライフード

植物性食品

ドッグフードの炭水化物源や繊維質、たんぱく質源の一部として使用されることが多いのが植物性食品です。ドライフード

油脂

油脂はエネルギーの供給源となるほか、必須脂肪酸も豊富に含んでいます。油脂の詳細へ


食物繊維

食物繊維は繊維質源となり、腸内環境を整えます。食物繊維の詳細へ

添加物

栄養バランスの調整や、保存性を高めたり、色をつけたりする際に使用されます。添加物の詳細へ


ラベルに書かれている原材料の読み方

原材料は使用量が多い順に表記されます。平成21年6月1日より施行された「愛がん動物用飼料の安全性の確保に関する法律」(ペットフード安全法)により、現在流通しているドッグフードは全ての原材料を表示することが義務付けられています。

原材料は、愛犬のフードを選択する上で重要な情報のひとつになりますが、読む上で注意したい点がいくつかあります。

分割表示

1番目に表示されていても2番目以降に分割されて表示されているものがあればその現在料がメインで使われていると考えなければならないことです。例えば「チキン、小麦粉、小麦、・・・」となっている場合には、チキンより小麦のほうが多く使われている可能性が高いので、成分表示と照らし合わせながら判断する必要があります。

動物性タンパクの状態

チキンやチキン生肉、新鮮なラム肉等の記載がされている場合には、水分を含んだ上での多い順で記載がされています。生肉は65~70%が水分ですので、残る分は少なくなります。チキンミールやラム肉粉などの水分を飛ばした状態のものが1番目に表記されている場合には、十分な動物性たんぱく質が使用されていると推察できます。

その一方で、ミールや粉末状のたんぱく質源は、乾燥工程を経て製造されるため、高温加熱によるたん白質の変質や脂質の劣化が起こっている場合があります。生肉はコストが高い分、フード価格も高く設定されるケースが大半ですが、生肉が必要量配合されているものが最も好ましいといえます。

添加物

添加物は、原材料の末尾に記載されているケースが多く、「アミノ酸類」「ビタミン類」「ミネラル類」「着色料」「香料」「保存料(酸化防止剤)」と種別でまとめて表示されています。

アミノ酸類やビタミン類、ミネラル類は、原材料が自然のものであるがゆえにビタミンやミネラルの含有量がその際に使用される原料により異なるため、栄養バランスを整えるために添加されています。

着色料は、幾つかの研究結果から犬の嗜好性へ影響を与えないことが示されており、専ら飼い主の購買意欲の喚起を目的として添加されます。一部の着色料は、発がん性がアレルギーの原因になる可能性が示唆されており、犬の健康を考えるのであれば避けた方がいい原料と言えます。

保存料(酸化防止剤)は、流通過程でのドッグフードの品質維持のために添加されており、劣化しやすい脂質の酸化防止や微生物の繁殖を抑える働き等があります。ミックストコフェロール(ビタミンE)やローズマリーエキス、クエン酸等の天然のものと、BHTやBHA等の人工のものに分別されます。