穀物類(植物性食品)

穀物類は、ドッグフードに使用される植物性食品としてポピュラーな原材料です。たんぱく質や各種栄養を摂取するために利用される他、炭水化物を多く含みドッグフードのつなぎとして使用されます。

小麦

小麦は、イネ科コムギ属に属する一年草の穀物です。とうもろこしと比べ、多くのタンパク質、ミネラル、ビタミンを含んでおり、低コストで入手安定性も高いことから数多くのペットフードの主原料として使用されています。しかし、消化率がとうもろこしより低く、北米の獣医師による253頭の犬への調査において約65%の犬に小麦のアレルギー反応が見られたというデータがあり、アレルゲンになる場合がありますのでその部分において注意が必要です。

トウモロコシ

とうもろこし(別名:コーン)は、炭水化物源として使用される穀物です。とうもろこしは、小麦と比べて高利用率の複合タンパク源であり、健康な皮膚の維持に必要なリノール酸(オメガ6系脂肪酸)を多く含んでいます。また、低アレルゲンの食材でもあります。北米の獣医師による253頭の犬への調査においてとうもろこしが原因のアレルギー反応は内3頭のみにしか見られませんでした。

白米

白米は、玄米を精米しヌカ層を取り除いたもので、アルファ化された米は消化吸収率も良好な炭水化物源となります。グルテンを含まない低アレルゲンの食材です。

アルファ化米

アルファ化米は、米を炊飯や蒸煮等の加水加熱を行ってアルファ化(糊化)したものです。グルテンを含まない低アレルゲンで消化性の高い炭水化物源です。

玄米

玄米はビタミン・ミネラルを豊富に含む穀物で炭水化物源になります。また、全粒穀物である玄米は、白米の約3倍の食物繊維を含み、健康保持に不可欠な必須脂肪酸であるリノール酸をはじめ、ビタミンEなども多く含んでいます。グルテンを含まない食材です。

大麦

オオムギ(大麦)はイネ科の穀物です。名前が似ていますが、小麦とは異なる分子構造を持つ別の植物です。食物繊維が豊富で、サツマイモの4倍、精白米の約17倍、ごぼうの2倍も含まれています。さらに大麦には、骨や歯を丈夫にするカルシウムが精白米の4倍も含まれ、貧血の予防効果がある鉄分は2倍、その他カリウムやビタミンB1も多く含まれています。

カラス麦

カラス麦(オーツ麦・エンバク・マカラスムギ)はイネ科カラスムギ属の穀物です。玄米・精白米に比べ、食物繊維・タンパク質・ミネラルを多く含んでいるおり栄養価の高い食材です。「麦」と付いていても小麦等とは分子構造が異なる別の穀物です。グルテンを含まない低アレルゲンの食材です。

ライ麦

ライ麦(別名:クロムギ)は、イネ科の植物で、必須アミノ酸のリジンが小麦に比べて多く含まれており、フッ素や食物繊維、ビタミンB1、ミネラル等の栄養分も豊富です。低アレルゲンの植物性タンパク源です。

ソルガム

ソルガム(別名:モロコシ・コーリャン)とは、イネ科の一年草の植物で植物性たんぱく質源として使用される穀物です。必須アミノ酸を含み、ミネラルやビタミンB、食物繊維も豊富に含まれています。グルテンを含まない低アレルゲンの食材です。

ホワイトソルガム

ホワイトソルガム(別名:白たかきび)とは、イネ科の一年草の植物で植物性たんぱく質源として使用される穀物です。必須アミノ酸を含み、鉄分・カルシウム・マグネシウム・食物繊維・不飽和脂肪酸など多く含んでいます。また、小麦に含まれるグルテンを含まない低アレルゲンの食材です。