ドライタイプ

ドライタイプは、水分含有量が12%以下の固形タイプのドッグフードです。開封後に保存できる期間も長く、経済性に富んでいます。粒状のもの、フレーク状のものなど形は様々で他のフードよりかむ回数が増えるので歯の健康維持をサポートし、カロリーの経済性も良いです。水分含有量が少ない分、お水を一緒に与える、またはふやかすなどしてください。

ドライタイプはデメリットよりメリットが大きく、歯が弱ってきた場合や食べてくれない等のドライフードを与えられない理由がない限り、基本的にドライを与えることを推奨いたします。

ドライタイプのメリット

歯垢が付きにくい

ドライタイプはセミモイストやウェットと比べると硬い粒状であるため、やや歯垢が付きにくい形状といえます。ただ、昨今の研究結果によると、歯垢の問題はフードの形状よりも口内環境のほうが影響が大きいと言われています。

保存管理がしやすい

ドライタイプは水分含有量が少ないため腐敗がしづらく、常温で置いたとしても長期間の保存に適しています。一般的なドライタイプは、湿気や直射日光にあたるような場所で保管しない限り、開封後1ヶ月は持つように設計されています。(一部製品除く)

ふやかす事が出来る

子犬や歯が弱ってきたシニア犬用にふやかして与える、といった形でライフステージや体調によって、水分を加え調整することが出来ます。多くのドライフードはエクストルーダーにより加熱発泡されて作られているためふやけやすくなっていますが、オーブンベイクド等の特殊な製造方法によって作られる一部のペットフードはふやけにくい場合があります。

ラインナップが多い

ドライは一番流通しているタイプで、各社特徴や利用食材など様々なラインナップがあります。ラインナップが多い分、愛犬に最適なものを選ぶことが容易になります。

ドライタイプのデメリット

嗜好性が低め

セミモイストなどと比べると、水分保有率が少ない分、肉の食感は無く、匂いも弱くなっています。セミモイストフードに慣れていたり好き嫌いの激しい場合には、食べてくれないこともあり得ます。


保存方法

ドライタイプは、開封後常温でも1ヶ月程度は保管できるように酸化防止剤などで調整されています。湿気が多く直射日光が当たる場所を避けて保管してください。特に梅雨期や夏は注意が必要です。

冷蔵(チルド)保存について

冷蔵で保管をすることは、結露が原因による劣化や、フードに含まれる脂分が粒の表面に浮き出てくる恐れがあるためあまりお勧めできません。

冷凍保存について

冷凍に関しても、冷凍やけによる劣化や、解凍した場合にも味も栄養が落ちてしまったり水分保有量の変化が起こるのであまりお勧めできません。


製造方法

エクストルーダー製法

フードの原料を粉砕・配合し、エクストルーダーと呼ばれる食品加工機により加熱発泡・成型した後に乾燥・冷却して製品化します。カビや細菌の繁殖を防ぐために加熱を行いますが、熱に弱い一部の栄養(ビタミン・ミネラル・酵素・乳酸菌等)は失われます。

オーブンベイクド製法

フードの原料を粉砕・配合したあと、粒に成形し、オーブンで焼き上げる製法です。多くの場合において、エクストルーダー製法と比べると低温で加工できるため、加熱による栄養損失や劣化が抑えられるという利点があります。一方で、発泡されていないためふやけにくい粒になります。

エアドライ製法

フードの原料を粉砕・配合したあと、成形し、熱風で加熱乾燥させる製法です。多くの場合において、エクストルーダー製法と比べると低温で加工できるため、加熱による栄養損失や劣化が抑えられるという利点があります。