トイプードルの子犬が卒業しました。

店長が溺愛していたトイプードルの牡丹が卒業して1カ月以上が経ちました。

今回の記事は牡丹の卒業ブログです。

牡丹は、お客様からの注文でUGに来た子犬でした。

UGからトイプードルを飼ったお客様からの紹介でした。

紹介してくださったお客様には申し訳ないのですが、紹介だからといって無条件で子犬はお渡しはできませんよ?とお伝えしました。

これも何度も書いていますが、UGの子犬は社会化はしていますが、決して手放しで飼いやすいとは言えません。

私がイケイケのガンガンの子犬が好きなので、お店に来るのは気の強い子ばかりです。

来店されたお客様には、なぜUGから子犬を飼いたいのか?

ブリーダーさんからでよいのではないか?

他で飼った子犬を社会化お泊りに来させるのではダメなんですか?

なぜトイプードルを飼いたいのですか?

保護犬のトイプードルはどうですか?

毎度のことながら売る気があるのかという尋問に近い接客。

お客様はUGから遠くにお住まいで、それがものすごく心配でした。

一度、子犬を家族として迎えたら10年以上の付き合いになるわけです。

フォローしきれるのか・・・

子犬が可愛いのは当たり前です。

お渡しした子犬がお客様の元で幸せに暮らせなければ、お渡しする意味がありません。

どうしてもUGさんの子犬が飼いたいと店内で泣くお客様に「私がこの子なら大丈夫。という子犬が来るまで待てますか?待てるというのであれば、お受けします。」

お客様はもちろん、待ちます。と仰ってくださいました。

それが、昨年の10月のことでした。

それから2カ月にブリーダーさんから子犬が産まれたよ。と連絡があり、さらに2カ月後に子犬がUGにやってきました。

12月生まれで、生後2か月で寒い季節にやってきたことから、牡丹雪から、牡丹と名付けました。

牡丹がUGに来るのはお客様ももちろん知っていてワクワクしたかと思います。

ところが・・・

UGに来た子犬は、いくらハイパーの子でも来て数日は大人しいことが多いのですが、牡丹は初日からケージの中で大絶叫。

「あー、こりゃダメだ・・」

スタッフと顔を見合わせる私。

「電話するわ。」

お客様に電話することに。

「申し訳ありません。今回、来た子犬は強すぎて、お客様にお渡し出来ません。」

子犬が来る♪と楽しみにしていたお客様はいきなりの展開に絶句・・・

でも、妥協は出来ないのです。

お客様と牡丹、それぞれの幸せのためにも。

おい!!

お前!!

私と遊べ!!

来て早々、生意気な牡丹さん笑

でも、この子はリーダー候補と言えるくらいに強いので、じっくり育てようと思いました。

とにかく気が強く、自信満々。

ケージの中だけではこの子は育たない。

今回も群れの中で牡丹を育てます。

牡丹の母親役は黒プーのロゼ。

ロゼも凄すぎて、わけあってUGの仲間入りをした爆弾娘です。

意気投合するに決まっているのです笑

暴れては、ケージで休むことの繰り返し。

でも、分離不安も相当なものでした。

とにかく、基本的なルールを教えながら、パワーを開放し続ける。

ロゼがお母さんなら、フレンチブルドッグのバロンはお父さん♪

小さくて生意気なお姫様はあっという間に群れに馴染んでいきました。

毎日、たくさんの犬と遊べる幸せ。

社会化お泊りに来る子犬たちの初めてのお友達になることも。

時には先輩犬と骨をかじり合い、

新しい出会いがあり、

みんなに可愛がられて成長していきました。

ただ、やはり強さは尋常ではなく、

でも、ベタベタに甘える牡丹に店長はメロメロに♡

あ、今お泊りにきているフレブルのなつめちゃんだ笑

てい!!

2頭とも可愛すぎるー

毎日、入れ替わりで色んな犬が来るUGで暴れまくる牡丹。

体力底無し。

最初は、社会化お泊りに来たポメラニアンのむうちゃんの天敵でしたが強引に扉をこじ開けて、

最後は貴重なむうちゃんのお友達になりました。

そしてさらに月日は流れ、6月初旬にUGに子犬が仲間入りしました。

男の子と女の子の姉弟。

どちらかの子犬が、今度こそお客様のお家にいくはずです。

甘ったれの男の子

一方、女の子は牡丹そのままなんじゃないか!?というくらいにそっくりな気の強い女の子でした。

末っ子キャラから、後輩を指導する側になった牡丹。

お客様とお話しし、男の子にしようということになりました。

女の子はまんま牡丹ですから・・

お客様は愛犬になる子犬の名前は男の子でも、女の子でもベイリーと決めていました。

それを聞いた瞬間に「僕のワンダフル・ライフ」からだとすぐにわかりました。

私もあの映画を観て泣きました。

未だにベイリーベイリーベイリーと思いだすだけでじわっときます。

というわけで、男の子はベイリー、女の子は、映画に出てくる名前からハンナと名付けました。

あとは、私がベイリーがもう大丈夫。と思うまで育ててお渡しするだけです。

するはずでした。

するはずだったんです。

しかし、ハンナに最初はやられるばかりだったベイリーでしたが、日に日に自分を出すようになり、ハンナとは違う強さが出てきました。

人に対する甘噛みも全然甘くなく、謎の本噛み、ハンナのことはぶん回す。

力加減が出来ない不器用さん。

男の子あるある。

参ったな・・・

このまま数か月育てたとしても、いつ落ち着くかはわかりません。

そのまま強いまま行く可能性もあります。

生後4か月でのお渡しを考えていましたが、それは無理だなと思いました。

どれだけお客様を待たせることになるのか・・・

あ、牡丹。

成長した牡丹がそこにいました。

本当に牡丹は冗談抜きで溺愛していました。

スタッフにベイリーどう思う?と聞くと、お客様もかなり優しい方ですし、今の状態ではかなり厳しいのではないか・・と。

お客様とお話しをしました。

現状では、ベイリーの成長が読めないこと。

いつお渡しできるかわからないこと。

牡丹はどうですか?と提案しました。

お客様は、かなり悩みましたが、牡丹を家族として迎えることを決めました。

その代わり、遠いですが、最低でも1歳まではUGに通ってもらうことをお願いしました。

牡丹はベイリーとなり、男の子は映画の原作の「野良犬トビーの愛すべき転生」からトビーとなりました。

トビーはまだまだこれからです。

予想していなかった牡丹の卒業。

今年の2月に愛犬のジャックを亡くし、ショックを受けていた私にとって、心の拠り所になっていた牡丹。

正直、心のどこかで牡丹を家族として迎えたいな。という気持ちはありました。

このイッちゃってる元気な牡丹に、救われている自分がいたからです。

今までいた子犬の中でも、牡丹はある意味で特別な存在でした。

でも、お客様は私にキツイことばかり言われても、数か月連絡が無くても、信じて待っていてくださいました。

今まで、待つというお客様はいましたが、子犬が来て連絡をすると、待ちきれなくて他で飼ってしまいました。というのがほとんどでした。

このお客様なら信頼できる。

ちょっと頼りなくて不安ですが、それはこれからフォローしていけばいい話しです。

お客様もベイリーを通して成長していけばいいと思うのです。

幸せになれ牡丹。

UGにいる間はこまめにシャンプーして毛の長さをふわふわにキープしていましたが、毛玉になったら可哀想なので短くしました。

お家に行く前に、避妊手術もしました。

バイバイ、ベイリー。

こうしてベイリーは卒業していきました。

お客様のお家に行き、お散歩の練習が大変だったり、初めてのお庭にへっぴり腰で怖々と歩く動画を送ってもらって笑ったり、色々とありましたが、お客様のお家にも馴染んできたようです。

そして、今日からベイリーはお泊りです♪

こうやって、卒業後も会える幸せ。

よく遊んでいたフレンチブルドッグのなつめちゃんと。

2頭とも立派に成長しましたね。

「ベイリー」と呼ぶと、尻尾で返事して、その後に思いっきり胸にジャンプして、飛び込んでくる甘え方、

お昼寝は店長にぴったりついてするのもなーんにも変わらず。

ベイリーはお客様の愛犬ですが、勝手に私の娘だとも思っています。

昨年の10月から9か月、色々とありましたがベイリーは幸せになりました。

お客様、じゃじゃ馬娘で大変かと思いますが、よろしくお願いしますm(__)m

これからも、信念を曲げず、人と犬の笑顔のために、犬を飼って良かった!!とお客様に言っていただけるように精進していきたいと思います。

ベイリーそっくりのハンナと、甘ったれのトビーはどんなお家にいくのでしょうか?

卒業するその日まで、大事に育てさせていただきます。

抱っこ商法、嘘ばかりのメルヘン接客は絶対にしません。

プロとしてプライドを持って仕事をしていますので。

カウンセリングでそういう話しばかり聞いてうんざりです。

もっと命に責任を持ってもらいたいです。

渡す側も、家族として迎える側も。

人と人が縁があって出会うように、人と犬も何かの縁があって出会っていると信じたいです。

みんなが幸せになってもらいたい。

みんな幸せになる権利があります。

その幸せのお手伝いを少しでも出来るように、日々、熱く燃えて、勉強し続けたいと思います。