今月の初めに店長の愛犬のフレンチブルドッグのボルドーが天国に旅立ちました。
昨年末にボルドーの分離不安になったブログを書きましたが、そこでは書けなかったことがたくさんありました。
お腹の肥満細胞腫とぐらぐらしていた歯を抜きましたが、その後も歯茎からの出血が続き、10歳という高齢であることから治りが悪いのかな?と思ったり、それでも1か月経っても2か月近く経っても血が止まらず、周囲の勧めから口腔外科に強い病院にセカンドオピニオンを受診することにしました。
そこの先生はボルドーの口の中を診てすぐに、口腔内のガンの疑いがあるかもしれない。と仰いました。
すぐに手術の手配をし、奥歯が生えていた歯茎部分と、その上のほっぺに拡がっていた腫瘍を、右目の眼底ギリギリまで患部を取り除く手術をしました。
術後はぐったりとしていましたが、1週間もすると、
元気になりました。
いや、なったように見えました。
しかし、手術から2週間後の病理検査の結果は扁平上皮癌と診断されました。
そして、取り除いたはずの腫瘍は再び大きくなり始めていました。
再発です。
ここから厳しく、険しい道のりが始まります。
年が明け、2020年が始まりました。
ボルドーお決まりの海に着いたら即うんにょ♡
ボルドーも海が大好きですが、
今回は最初だけでもうそこまで動き回ることはなかったですね。
空がキレイ。
海もキレイ。
砂浜もキレイ。
でも、ここに来るのは今回が最後かもしれないなと思いました。
たくさんの思い出がありますが、
ボルドーの体は確実に弱っていっていました。
その後も、天気がいい日はお出かけして、公園でお昼寝。
小さなお子様に、ママー!!猫さんがお昼寝してるー!!とこの時言われました笑
どんだけデカい猫ww
でも、周りを見るとこんな所で堂々とお昼寝してる犬はおらず、昼寝してる野良猫に見えたのかな笑?
あ、そうそうハロウィンの時は、ママー!!あのわんちゃん口から血出てるー!!こらこら、そんなわけないで…え?血!?すみません、ニセモノじゃなくて、本当の血です。慌ててティッシュで血のヨダレを拭く私。
子供ってよく見てますね笑
話しを戻して、まだ1月の時点では元気に散歩は出来ていましたが、それでも体力は無くなっていっているのは強く感じるようになっていました。
それでも、病院に行くと再発しているところをまた手術しなければいけないと。
2か月スパンでまたあの手術を!?
また術後食べなくなるよね…
前回の手術の後に体重は一気に1キロ以上落ちていました。
先生は腫瘍が出来る度に取り除くしかないと仰いました。
そうしないとどんどん弱っていってしまうよと。
そう言われても、ボルドーの体力が持つのか?という不安がありました。
そんな中、あるセミナーに参加することに。
ここで出会った先生がものすごく熱くて、このセミナーに参加して本当に良かったと思いました。
それと同時に、私の認識の甘さを痛感することになりました。
先住犬のコーギーのジャックは、15歳で亡くなるまで歯は全て残っていました。
歯についてそこまで深く考えていませんでした。
しかし、ボルドーは割と若い頃から歯は弱く、過去に抜歯の手術をしていました。
それでも、今回もぐらぐらしてるなら、そこを抜いて終わりだろう。くらいに私は深く考えずにいたのです。
人間の医師は基本的に外科であったり、内科であったりと役割は細かく分かれていますが、獣医の先生は全て診なければいけません。
でも、それってものすごく大変なことなんですよね。
人間のお医者さんで、内科の先生に外科のオペをしてもらうって考えられないですよね?
でも、獣医師の先生はお腹が痛いと言われれば内科の役割、今回の様に腫瘍が出来たら外科の仕事をしなければいけません。
本当に大変なのです。
セミナーで先生は、人間の歯医者であれば当たり前のことをしないで歯の治療がおこなわれていることが少なくない。と仰いました。
歯科専門医としてプライドを持ってお仕事をなさっているのだなと強く感じました。
その時、私も歯医者にかかっていて、引っ越しをして、新しく病院を変えました。
そこでは当たり前のようにレントゲン撮影をしました。
なぜなら、歯を表面上見るだけではわからないことがあるからです。
でも、犬は平気でレントゲンを撮らずにそのまま歯を抜いたり、無麻酔で歯石除去をしたりすることがあると聞きます。
人間の歯医者ではありえないことですよね。
レントゲンで見えない所も確認してから治療して、歯石を取ったらその後にザラザラになった表面をポリッシングする。
ポリッシングをしないと、スケーラー、超音波スケーラーで歯の表面がキレイに見えても、よくよく見ると表面はザラザラなのです。
それらも踏まえた上での無麻酔歯石取りをしているのでしょうかね?
私は自分の歯をガリガリされた後はポリッシングをして、ツルツルにしてもらいたいです。
この後に、先生にボルドーを診てもらいました。
先生からすると、最初の抜歯の時に、ただ歯を抜くのではなくて、ガンを疑って、患部周辺を大きく切り取っていれば、そこで治療は終わっていたかもしれないとのことでした。
私も、色んな論文を読みましたが、扁平上皮癌は、ガンが初期の段階であれば手術が成功すれば完治も見込めるというのをもっと早く知っていれば・・・
先生はまだ諦めるのは早くて、右側の上顎の大部分と目を取ることになってしまうけれど、手術をすれば延命出来る可能性はあると仰ってくださいました。
たらればを言っても仕方ありませんが、最初に先生に診てもらっていたら結果は違っていたかと思うと、そこだけは後悔しています。
ごめんなボルドー。
先生に手術をお願いしようか悩みましたが、フレンチブルドッグは他の犬種に比べると寿命は短いです。
ジャックが11歳で同じ状況だったら間違いなくやっていたと思います。
ジャックは生きる気力が凄まじかったですし、私が頑張れ!と言えば、必ずそれに応えるてくれるのはわかっていたからです。
でも、ボルドーも前までは体調を崩しても、絶対にご飯は食べていましたし、ジャックと同じ様な強さがありましたが、一度目の手術の後に、それまでの強さは感じなくなり、マイペースにいきたい。というスタイルに変わったように感じました。
それは、フレンチブルドッグとコーギーの違いなのかもしれませんし、ジャックに感化されていた部分が、ジャックが亡くなった後に一頭になって本質的なものが出てきたのかもしれません。
前にブログに書いた、術後の分離不安もしかり。
元々、フレンチブルドッグは我が道をいくタイプです。
さらにここ数ヶ月の体力の落ち方を考えると、どうしても手術をする決断は出来ませんでした。
もし、手術をしたとしても、もし数ヶ月で亡くなったら絶対にやらなきゃ良かったと後悔するなと。
それでも、ボルドーを治してあげたいと本気で思ってくださる先生に出会えたことは本当に嬉しかったです。
ボルドーは間に合いませんでしたが、このブログを読んで歯科専門医があることを知ってもらい、先生の病院に行く方が増えてくれたら。
本当に獣医師という職業は大変だと思います。
それでも、今もありますが、これからもっと目は眼科のスペシャリスト、皮膚のスペシャリストなど、分担やお互いに先生同士が協力し合うことは増えてくると思います。
そして、最初に手術をしていただいた先生には正直、思う所はありますが、いつも良くしていただいているので、本当に感謝しています。
ジャックも含め、たくさんの子を先生には助けていただいてますから。
ミスったのは軽く考えていた私です。
もっと歯の事を真剣に考えるべきだったし、高齢であればガンも疑うべきだったのです。
無知でした。
セカンドオピニオンの重要性を今回は学びました。
何度も書きますが、本当に獣医師の仕事は大変なのです。
全部、かかりつけの先生にやってもらおう!ではなくて、不安であれば自分でネットで調べたりして、セカンドオピニオンを受診する選択肢も必要なのかなと思います。
最終決断をするのも、愛犬を守れるのも飼い主なのですから。
それを今回、ボルドーから教わりました。
桜の季節。
ワクワクする季節。
気持ちが落ちて悪いことばかりではなく、良いこともたくさんありました。
朝日新聞の取材を受けて、掲載されたり、
柴犬ライフ、BUHIに記事を載せていただいた事は一生の思い出になりました。
特にBUHIは、創刊号から読むくらいに個人的にもファンだったので、憧れの雑誌にボルドーが載っているというのは夢のようでした。
この体験と本は一生の宝物です。
今年の春は寒暖差が凄くて、
3月に都心で1センチ以上の積雪は32年ぶりの日があったり。
ぽかぽか陽気から一転、真冬の様な寒さ。
桜と雪という不思議な光景。
もちろん、エアコンで温度管理はしていましたが、
そんなときは鼻水が増えてしまったりと、エアコンなどで24時間温度コントロールをしていても、容赦なくボルドーの体力を削っていきました。
毎日、天気予報をチェックしてボルドーに負担がかからないように細心の注意を払いました。
あと、悩んだ事は食事の面です。
一度目の手術の後に、何でも食べる子だったボルドーが超偏食になってしまいました。
それでも、チーズ系はまだ食べてくれましたが、二度目の手術の後はチーズすらも拒否するようになってしまいました。
何か食べるものはないかと、片っ端から試しまくりました。
スーパーから通販まで、美味しそうな肉、魚、嗜好性が良いとされる犬用の高級缶詰など片っ端から買いました。
お肉も和牛から鶏、ラム、豚、馬肉を、茹でてみたり、焼いてみたり、おかゆのようなものを作ってみたりしましたが、全て拒否。
食うなら何でもいいや!と味の濃い唐揚げや生ハムなどを試してもペッペするボルドー。
コンビニスイーツを片っ端から試した事もありましたね。
しかし、回りまわって、食べ慣れたドッグフードのZENは食べるという結果に・・・
どうやら、食べる時間やペースは自分で決めたかったようです。
手作り食や缶詰は、その場で食べないとすぐに風味は落ちてしまいます。
数時間経つともうボルドーは食べません。
その場で手などであげようとするとさらに意固地になります。
でも、ドッグフードは乾燥しているので、数時間置いても急激には劣化しません。
自分の食べたい時に食べれる方がいいようなので、そこはもうボルドーの好きなようにさせることにしました。
安定しなかったうんちはいいうんちが出るようになりほっとしました。
ここは意見が分かれると思いますが、ジャックの時もボルドーもこれから飼う子も、私は強制給餌はしません。
寝たきりとかで、食べる意志があればもちろん食べさせますが、自分で食べないという風になったら、私はもうそれ以上はやらないです。
食べたくないと言うのはその子の意志だと思うので。
お水には私が5年前から飲んでいる乳酸菌生成エキスの智通をドバドバ入れていました。
途中からみつばち花粉を乳酸菌で発酵させた慧達をくわえると、物凄く元気になりました。
さらに、そこにケイ素とUGではお馴染みのアニマストラスの人間用のビオトラスをドッグフードに入れて与えていました。
とにかく体に良いとされるものは全てやりました。
それでも体重は減り続けます。
途中でハイカロリーのソリッドゴールドのマイティミニを与えることにしました。
これも、問題なく食べてくれました。
この時もまた色んな種類のチーズや肉、魚を試しにあげてみましたが全て拒否。
どう考えてもドッグフードよりも旨いはずなのに、変な奴。
まぁ、飼い主の私がこだわりの強い変人なので、それに似たんでしょうかね・・・
お散歩も次第に歩く距離とスピードが減っていました。
今思えば、フレンチブルドッグで11歳って、フレンチブルドッグの平均寿命は超えているわけです。
無理させなくていいのかもしれませんが、ブル系は筋肉は食事や運動などが足りなくなると、あっという間に落ちてしまいます。
今までも8、9歳のお客様のフレンチブルドッグが、なんか調子悪そうだな・・と思うと、数ヶ月後に亡くなるというのをよく見てきました。
そんな時、何年かぶりに師匠に会いました。
クソガキだった私を見捨てずに育ててくれた恩人です。
私はボルドーのお散歩のことを相談しました。
相談した答えは、無理をさせるな。でした。
それでも、散歩しなくなったら筋肉が落ちてしまうのでは?と言っても、元々、関節に問題を抱えていることが多いフレンチブルドッグは筋肉が落ちると、お散歩で歩くだけでも関節が痛むことがあるそうです。
その日からあまり行きたがらなくなっていた夜の散歩は無くなりました。
そこから毎朝行っていた朝の散歩も距離がどんどん少なくなり、行く回数も次第に毎朝ではなくなっていきました。
それからは毎朝、お散歩に行きたいかどうかを声をかけてボルドーに任せるように。
ボルドーにお散歩行く?と聞くと、行きたい朝は玄関まで来るし、行きたくない時は無反応という風になりました。
さらに最後の方はお散歩に行くと自分から言ってもマンションの前まで出たら立ち止まり、トイレだけしてマンションの前でそ佇むようになりました。
さらにはトイレもしなくなり、その場で数分佇んで、私がもう帰る?と聞くと、自分でスタスタ部屋に戻るだけになりました。
外の空気は吸いたいけれど、歩くのはしんどいのかなと。
これは最後に自分で外に行きたい。と言った最後でした。
お散歩というよりは日向ぼっこですが。
4月中旬のことでした。
その辺りから、お水を大量に飲み、おしっこを大量にするようになりました。
以前、一度だけステロイドの薬を飲んだ時にも多飲多尿になったことがあり、それを思わせるくらいでした。
先日の手術をする前の血液検査の数値は先生に褒められるほどでした。
急性腎不全とか?
迷わず病院へ。
この時に採血する際に今まで見たことがないくらいにボルドーが暴れました。
もう触らないでくれ!!と言わんばかりに。
その場で出るはずの血液検査の結果。
でも、なかなか先生は呼んでくれません。
そんなに悪いのか?と気が気ではなかったですが、いざ呼ばれるとおかしな数値が見られないと。
先生たちで考えられる可能性を話し合ってくださっていたようです。
そこまでおかしな数値がないのであれば、このまま見守りたいと先生に話しをして、帰ることにしました。
病院から帰ると、疲れたのかぐったりとするボルドー。
もうこの時に、余程のことが無い限り自然に任せようと思いました。
そして、予想通りこの日の病院が最後になりました。
若い時のボルドー。
体に付いた芝生もふんっと身震いすれば吹っ飛ぶくらいに筋肉がパンパンでした。
なまめかしい裸体♡
ドッグランで日光浴ww
師走の時期に駅前で酔い潰れてるおっさんかお前は笑
しかし、散歩に行かなくなったことでさらに一気に筋肉は落ちていきました。
普段は洋服で誤魔化せていても、着替えさせる度に毎回、ドキッとするくらいに痩せて小さくなっていくボルドー。
フレンチブルドッグとしては大柄で、13キロあった時は着れなかった洋服は8キロ台にもなれば逆にぶかぶかに。
それでも、ボルドーの姿を目に焼き付けました。
口からの出血は続いていたので、ベッドは常に3つは置いていました。
違う素材、違う形。
その日によって、寝るベッドをボルドーは自分で変えていました。
部屋は血の匂いが常にしていました。
でも、途中からはその匂いがボルドーの匂いになっていました。
生臭い血の匂いはボルドーが生きている証拠。
なんか、自分で書いていて狂気性を感じるのですが、夜中にパッと起きた時にあの匂いが暗闇の中からふわっとするとボルドーは生きている。と実感して、また安心して眠ることが出来ました。
トイレも亡くなる2日前まできちんとトイレまで行ってしてくれました。
本当にお利口さんでした。
ドッグフードにしてからは、亡くなる直前まで一切下痢もしませんでした。
それでも、着実に確実に最期の日は近付いているのは感じました。
がぶ飲みしていた水もそこまで飲まなくなり、おしっこの量も減っていき、毎日食べていたご飯も間隔が空くようになり。
旅立つ準備は着々と。
新しいベッドは気にいったかい?
触り心地が良いベッドに包まれるボルドー。
しかし、この日亡くなる前にする事が多い黒いタール状の便をしました。
覚悟を決める時がきたかなと感じました。
次の日の夜も黒いタール状の便をしました。
いや、したというよりは、自分の意思とは無関係に出てきてしまっている感じ。
お尻はもちろんのこと、足にもべっとりとうんちがついてしまいました。
もう立つことは出来なくなっていました。
恐らく今夜が一緒にいれる最後の夜かなと思いました。
よし、うんちが付いたお尻と足を洗おう!!
ボルドーを抱っこしてお風呂場へ。
ボルドーのシャンプーは、いつも大好きなトリマーに任せていたので、自分でボルドーを洗うのはいつ以来だったか記憶に無いくらいでした。
シャンプーは、最近マスクをする事で肌がピリピリするので、最初は冗談で使っていたUGでも販売している低刺激シャンプーのBOKUMOのフェイスフォームを自分の洗顔で使っていたので、それで洗いました。
シャワーの刺激か、筋肉が弛緩し始めているのか、にゅるにゅるとボルドーの意思とは無関係に出てくるうんこさん。
それをゆっくり洗い流し、足を洗いました。
最近では、あまり触られたくない感じだったので、無理して触ることはせずに軽く撫でるくらいでしたが、シャンプーで洗いながら、タオルで拭きながら、ドライヤーをかけながら、ここぞとばかりにボルドーに優しく触れながらお疲れさま。と声をかけました。
体が冷えてしまうので、全身ではなく、足とお尻だけでしたがキレイになりました。
疲れたのか、そのままボルドーは寝ました。
その数時間後、寝たままボルドーは天国に旅立ちました。
ボルドーは気が付いた時には息をしていませんでした。
最後は呼吸が荒くなるとかなるのかなと思っていたので、あれ?と。
ジャックの時は、最後に痙攣し、遠のく意識の中で、大量のおしっことうんちを出した後に私の腕の中でガクッと力が抜けて逝きました。
今でもあの夜をふと思い出すことがあります。
正直、その時は自分の腕の中で逝ってくれたと嬉しかったですが、こと切れるあの瞬間は何度思い出しても辛いです。
ボルドーは逆に、亡くなる前にうんちも、おしっこも出し切って、ジャックは亡くなった後に鼻や口から沢山出た体液も、ボルドーは全く出ることなく、植物が最後はカラカラになって静かに枯れていくようにボルドーは全てを出し切って、軽くなって天国に旅立っていきました。
君も最後まで全く手がかからなかったね。
本当に偉かった。よく頑張ったね。お疲れさま。と声をかけました。
身体が痛まないように保冷剤や凍らせたペットボトルをお腹などにあてました。
なんだか目も開いてるし、初めて見るボルドーの舌チロに萌える私。
君は最後まで本当に可愛い。
私は毎朝、Facebookの過去の投稿を見ます。
ジャックに会いたいからです。
ボルドーが亡くなったその日に開いたFacebookには、笑顔のジャックがいました。
まるで親父、ボルドーをこっちに連れていくぜ。と言っているようでした。
そうか、ジャックが迎えに来てくれたのか。
それなら安心だ。
ボルドー、そっちにはジャックがいるから大丈夫だからね。
スタッフからは仕事を休んだ方がいいのではないか?と言われましたが、カウンセリングもあるし、トレーニングの子もいます。
ボルドーは仕事に行かないで。とは言わないと思いました。
ジャックとボルドーは私の背中を見て育っていましたから。
そんな中、UGオープンの時に店長が溺愛したペキニーズのペペさんが。
スタッフに、来るようにお願いしたの?と聞くと、本当にたまたま買い物に来たと。
ボルドーが呼んだのか、ペペさんが来てくれたのか?
会うのは本当に久しぶりだったので嬉しかったです。
ペペさんがおれもいるからてんちょー落ち込むなよ!と言ってくれているようでした。
ありがとう。
最近のお客様はご存知ないかもしれませんが、ペペは、初期のUGを支えた伝説の男です。
過去のブログ記事をもし良かったらご覧になってください。
ジャックからぺぺ、ぺぺから、ポメラニアンの琥二郎へとUGの群れのリーダーは脈々と受け継がれていき、今のUGがあります。
ここからUGは始まったのです。
本当に寝てるようにしか見えないんだよなぁ。
なんでこんなに可愛いんだろうか。
いよいよお別れです。
今回も、ジャックの時の霊園にお願いしようかな?と思いましたが、引っ越しして遠くなったのと、友達が以前から勧めてくれていた大森動物霊園さんにお願いすることにしました。
場所は都会の中の霊園で、正直、え?ここ?という感じでした。
受付を済まし、ボルドーを祭壇に。
このあとにお経を聞いて、
火葬前の最後の時間。
爪が長いなぁ。とか、お別れの時間なのにわけのわからないことを考える変人高橋。
まだ実感が無い。
でも、その時はやってきます。
姿勢を整えてもらって、
お布団をかけてもらって、
大好きだったニコママのおやつを。
そうそう、何も食べなかった時、唯一食べたのはニコママが作ってくれたバナナマフィンでした。
あまりに嬉しくて、それから1週間くらいニコママにお願いして、これらが主食になった事がありました。
ニコママのおやつが無かったらと思うとゾッとします。
愛情がこもってるのが犬もわかるみたいで、みんな大好きでした。
ニコママ、本当にありがとうございました。
最後の方は食べれなくなっていたので、天国で食べてね。
ジャックに奪われんなよ笑
この瞬間は本当に辛かったです…
号泣しました。
お仕事でされているのはわかっているのですが、おじさんにやめろー!!と言いたい衝動があったのはここだけの話し。
この後に控室で待っている間、お世話になった皆様にボルドーが亡くなったこと、お礼の連絡をしました。
火葬が終わり、お骨上げを。
この時、骨がボルドーの骨格に合わせてキレイに金属のトレイに並べられていて、それはもう芸術の様に美しくて、本当に感動しました。
こんな丁寧に骨を並べてくださるなんて…
ボルドーの体は無くなってしまったけれど、そこにボルドーがいると思えるくらいにキレイに骨を並べてくださいました。
ジャックの時は、焼いた後にそのまま拾った記憶があります。
り、リアルだな。とその時は思いました。
ボルドーは時間をかけてもらって焦げなどもなく、ほぼ真っ白で、時間をかけて焼いてくださるらしく、ここまで丁寧に弔ってくださるのかと胸が熱くなりました。
骨壺入れはジャックはブルーでしたが、ボルドーは派手なゴールドにしました。
なんか、ボルドーって人間だったら金のネックレスをじゃらじゃら付けてそうじゃないですか笑??
個人的にゴールドってあまり好きな色では無いのですが、ボルドーにはギンギラギンのゴールド一択でした。
最後くらいはド派手にいこう。
大森動物霊園さん、丁寧で優しい葬儀を本当にありがとうございました。
部屋に戻ると、あの血の匂いはほとんど無くなっていて、そこであぁ、ボルドーはもういないんだなと実感しました。
夜に、先輩がわざわざお花を持ってきてくださいました。
色々と相談していたので、ボルドーは本当によく頑張ってくれたと思うよ。と言ってもらい、落ち込まないでとDVDとお酒をくれました。
私は見た目で物凄くお酒を飲むように思われるのですが、私は肉とパスタとコーラをひたすら愛しており、お酒は滅多に飲むことはありません笑
ボルドーの最期のために引っ越ししたこの部屋でお酒を飲むのは初めてです。
ジャックの時から数えると、17,18年ぶりの犬がいない夜。
寝れなかったらどうしよう。と不安だったのですが、緊張で喉がカラカラで、なおかつこのレモンサワーが美味しくてぐびぐび飲んだ1時間後には私は失神していました笑
お陰でぐっすり眠れました笑
先輩のお心遣いに感謝です。
翌朝、目覚めてもボルドーがいるわけもなく。
亡くなる数日前にやたらとこちらを見る時があって、お別れを言っているのかな。と感じました。
最後は、ひたすら寝ていたので、こちらを見つめるのは本当に珍しくて、嬉しくてカメラのシャッターをきりまくり、ボルドーがまた眠りにつくまで可愛いなぁ。と見つめました。
幸せな時間でした。
ニコママが新しいおやつと、お花を持ってきてくださいました。
ボルドー、キレイなお花もあるし、大好きなニコママのおやつもあるし、なによりジャック兄ちゃんの隣で嬉しいね。
もう苦しくないし、痛くもないね。
次の日のFacebookの過去の投稿にはジャックと並んだボルドーの笑顔が。
ジャック兄ちゃんと会えたみたいに見えました♪
その後、恐れていた毎日泣き崩れるとかは無く、私自身も若干拍子抜けしております。
ジャックの時はあんなに泣きまくってたのになんでだろう?とスタッフに聞くと、「ジャックは亡くなる最後の日まで全力だったけど、ぼーちゃんは少しずつお散歩に行かなくなったり、ご飯を食べなくなったりで、店長は亡くなるまでの数ヶ月間はキツかったかもしれないですけど、ぼーちゃんが、自分がいなくなった後に店長がガクーンと落ち込まないように静かにゆっくり時間をかけて納得させる形で逝ってくれたんだと思いますよ。ジャックとは形は違うけど、ぼーちゃんなりの優しさだと私は思ってます。」と。
マジでスタッフのこの言葉で泣けました。
そうか、そういうことなのか。
スタッフ達も、お店にボルドーが来た時は、時には血まみれになりながらお手入れをしてくれたり、術後はボルドーに根気強くご飯をあげてくれたり、この数ヶ月、影で私とボルドーを支えてくれました。
みんな本当にありがとう。
ジャックは亡くなるその日の朝のお散歩も行って、朝ご飯もガツガツ食べて、その日の夜に天国に旅立ちました。
その後は、いつもの癖でご飯をジャックの分を用意してしまって泣いて、ボルドーのお散歩に行こうとしているのに思わずジャックのリードを持ってしまっては泣き、ジャックが寝ていたベッドを見ては泣き。
逆にボルドーは最後の1か月はお散歩に行く習慣は無くなり、ご飯も毎食、用意することも無くなり、本当に静かに時は流れていました。
犬を飼っているというよりも空間を共有する感じ。
共存する感じ。
無理はしない、させない。
見守る勇気を持つこと。
そのために、ボルドーと別れる準備は出来ていたのかなと。
ジャックの時は、初めてだったので、ひたすらいかないでくれ!!死なないでくれ!!と必死に願っていました。
ボルドーの時は、逆にたくさん頑張ったから、もう無理しなくていいぞ。なるだけおれがいる時にお願いしたいけど、本当にきつかったら無理しなくていいから。と声をかけていました。
だって、ぼーちゃんは充分頑張りましたもん。
ベッドで漏らしていいのに、ふらっふらになりながらギリギリまでトイレまで行って最後までトイレもキレイにしてくれました。
某テレビ番組のはじめてのおつかいで、子供の後ろにピッタリついてるカメラマンの様に、ボルドーがフラついたら直ぐに支えられるようにしていました。
それでも、フラついた時に補助すると、ボルドーは触んなよ!とこちらを睨み、その場に伏せて少し休んで、またトイレに行くという感じでしたね。
細くなっていたけど、ボルドーの背中は威厳がありました。
本当に最後まで誇りは失っていませんでした。
だから、最後の夜にうんちまみれになって、ボルドーは不本意そうでしたが、お礼を言いながらシャンプーを出来たことは、霊園でお別れを言う前に、ありがとう。を言える機会を与えられたギフトと感じて、嬉しかったです。
最後にキレイなまま旅立てて良かった。
ジャックもボルドーも本当に親孝行な息子です。
ジャックは、専門学校を出たばかりの私をトレーニングなども含めてプロにしてくれました。
でも、いつの間にか言う事を聞くのが当たり前、ジャックに命令ばかりして、訓練至上主義みたいになって、指示を聞かない犬は見下すような嫌なやつになっていました。
時効なので許してもらいたいですが、職場に一緒に出勤した時は、駅前のロータリーからノーリードで大通りを歩いていったり。
今の私がそれを見たらぶん殴ってますね。
何かの拍子でジャックが驚いて数メートル走ったら車に轢かれて終わりです。
トレーニングして、自分に自信を持つのは結構ですが、本当に痛いやつでした。
それをぶっ壊してくれたのがボルドーでした。
私のくだらないプライドをぶっ壊す、猪突猛進のイノシシちゃん。
育てるのは大変でしたが、親バカというのはこれか!!こういう事なのか!!というのを教えてくれたのはフレンチブルドッグであり、ボルドーでした。
飼わなければわからないフレンチブルドッグの魅力。
この犬種は天使なのです。
ブヒブヒ鳴く天使♪
顔に見合わずめちゃくちゃ優しいのです。
ピュアなのです。
ボルドーは私を頭でっかちの痛いプロから、愛犬家にしてくれました。
そこから、考えは大きく変わっていき、今の社会化お泊り、合宿に繋がっていったのです。
ジャックだけしか飼っていなかったら、私は支配論をふりかざし、言うことを聞かない犬を見下していたままだったかもしれません。
ジャックがいて、ボルドーがいたから今の私がいます。
たった2頭の犬が私の人生を大きく変えてくれたのです。
出会えて良かったと感謝の気持ちしかありません。
最後に、いつも相談に乗ってくれた仲間、トレーナーの先輩方、獣医師の先生方、ボルドーを可愛がってくださったお客様、本当にありがとうございました。
私の周りには尊敬すべきスペシャリストの方がたくさんいます。
私は変人なので、尊敬出来て好きな人としか付き合いません。
本当にめんどくせーやつです。
でも、そんな自分を応援してくれたり、燃えていけ!と言ってくださる人がいるのです。
コロナの渦中にある中、皆様とのLINE、ZOOMなどでどれだけ励まされたかわかりません。
これからもよろしくお願いいたします。
逆にそれがあって、ずっとボルドーと一緒にいれたのも、自分の中では心の整理をする時間が取れたのかなぁとも思います。
そして、私は下を向いている場合ではないのです。
毎日、毎日、子育てに悩むお客様から連絡をいただきます。
ジャックとボルドーから教えてもらったこと、犬の素晴らしさを子育てで悩むお客様に熱すぎる熱量を持って、ぶち込んでいくのが私の務めです。
なぜ、楽しむために子犬を飼ったのに、こうも毎日、相談に来るお客様は頭を抱え、涙を流しているのか??
時には犬を飼ったことによって家族崩壊の危機に陥ってUGに来るご家族もいます。
それを何度も救ってきました。
全ては無理ですが、かなりの確率で私はお客様と愛犬の子犬の役に立てるはずなのです。
トレーナーではなく、ペットショップの最強の店長になりたいのです。
やっぱり犬って最高でしょ。って笑顔で言ってもらえるようにこれからも精進していきます。
最後に息子たちへ。
ジャック、ボルドーをよろしく。
ボルドー、ジャック兄ちゃんの言うことよく聞くんだぞ。
ニコママのおやつはきちんと仲良く分け合うように。
ジャック、ボルドーを脅して全部ぶんどるなよ笑!!
ここ数日の蒸し暑さでふと思い出した事があります。
ジャックとボルドーと、夜の散歩が終わった後に、エアコンの真下で冷風を浴びながら、さけるチーズをちびちび分け合って食べるのが楽しかったなーと。
そういうちょっとした事が楽しかったし、幸せでした。
最後はボルドーも大好きなはずのチーズも食べなかったから、またみんなでイッちゃった目で食べたいねぇ。
本当に君たちと出会えて楽しかったよ。
ありがとう。
さようなら。
エピローグ。
思い出の写真に一言ずつ。
いつかの大晦日。
キレイな夕日でした。
奇跡の写真。
桜の絨毯。
お花見。
海ー
砂浜を爆走する肉魔人。
ぺぺと仲良し♡
みんなでお昼寝。
一本道をいく。
ぺろりんちょ。
かぁー、ビール飲みてぇ!と言ったとか言わなかったとか笑
ボルドー枕でご満悦のジャックさん笑
ボルドーは動けません笑
秋。
紅葉。
2頭とも上向いて首が痛てーんだよ、はよ終わらせんかい。と密かに思ってたはず笑
男は背中で語る。
日向ぼっこは人生の一部。
今季のトレンドは、ボーダーとオレンジとファッションリーダーのドン・ボルドーが語る。
引っ越ししたばかりの時に近所の公園にて。
沢登り行きたかったなー。
ライフジャケットをくれた熊パパありがとうございます。
びろろんwith銀杏
店長が一番好きだった洋服♪
いつもトリマーにキレイにしてもらってました。
テーマは森の番人。
この上目遣い最強なり。
青空と海と砂浜と笑顔とびろろん笑
あー、また缶コーヒー持って海にお散歩いきたいなぁ。
青空と風を感じて、ぼーっとしたい。
子犬時代。
一番左がボルドーちゃんです♡
痩せてる頃の店長と、プリケツが可愛いジャック。
日向ぼっこという名の営業妨害。
お客様入れねーよ笑
ジャックはボール投げをひたすら楽しみ、ボルドーはひたすら日向ぼっこをする。
店長の最高に幸せだった休日。
ボルドーさん、梅干しでも食べたんですか?
車椅子を買って数日後に行った海。
じっくり、ゆっくりと。
ボルドーがジャックに歩調を合わせていて、優しいやつだなと思いました。
最強にして最高の笑顔。
ジャックの流し目に萌える飼い主。
もしもーし、兄さんの車椅子はまだですかぁー
早くジャック兄ちゃんの車椅子出来ないかなー
富士山にキャンプに行きました。
朝日とともに。
ぼーちゃんが砂浜を走ってる写真が見たいとリクエストがありました。
必殺、カエル飛びっ!!
天国では走りまくるどー!!
夕日に照らされて。
今頃、天国で走り回ってるのかなー
またみんなでのんびり散歩しよう。
それまで父ちゃんはこっちの世界で頑張るからな。
それまでバイバイ。