2月に、フレンチブルドッグのバロンが天国に旅立ちました。
バロンは社会化お泊りをご利用いただいたお客様から、お友達がフレンチブルドッグの子犬を飼ったから店長見てあげてくれない?とご紹介いただいた子でした。
送迎でお迎えに行ったあの日のことは事細かに覚えています。
ケージに入る前に少し慣らしてあげようと、やぁ、こんにちは。と挨拶する店長をガン無視してシートベルトと戦い始めるバロンさん笑
さすがフレンチブルドッグww
お店に着いてもマイワールド炸裂。
その当時、やりたい放題だった黒プーの雅を初めてキャンと鳴かしたバロン。
子犬の頃のボルドーそっくり。
出会ったその日に店長はバロンが大好きになりました。
柴犬の源くんとの出会い。
源くんは、バロンの直前に社会化お泊りに来ていた子で、バロンにとっては初めて出会うお兄ちゃんのような存在でした。
調子に乗りすぎて、
それでも止まらなくて、
叱られる。
驚くバロンww
バロンの顔ww
それでも2頭は仲良し♪
遊んで満足したら子犬は落ち着きます。
白目ww
お散歩の練習を始めたのは桜の季節でした。
同じフレンチブルドッグのりんちゃんとも姉弟の様でした。
チワワのシェリくんも同時期でしたね。
懐かしいなぁ。
雅とシェリくんのこの写真大好きです。
白柴のココちゃんも同じ時期!!
いやしかし、
ココちゃん可愛いな笑
うん、破壊しないでくれるか笑?
生後6か月を過ぎる頃から、バロンの凄さがどんどん出てきました。
UGに来ている時は、次から次へと来る社会化お泊りの子達の相手をしてくれるようになってきたのです。
特に噛みつく柴犬の子犬が来た時は、源くんにやってもらっていたのをそのままお返しするかのように、噛まれても怒ることなく相手をしてくれました。
この時、リーダーだったポメラニアンの琥二郎は、バロンの父親代わりでした。
琥二郎もバロンに甘噛みされて、全身ミミズ腫れになっても、ひたすら犬同士のルールを教えてくれましたね。
偉大な先輩の背中を見て育ったバロンはいつしか自分も、後輩たちの面倒を自ら買って出てくれるようになりました。
パワーが有り余っている危険な子が来ると「お前の相手はオレだ。」と、
群れのメンバーには一切近寄らせずに、その子が満足するまで付き合ってくれました。
次第に増していくバロンの存在感。
バロンもまた、底知れぬパワーと強さがあり、UGに来て色んな子の相手をする事で、バロン自身もUGのメンバーとして誇りを持っているようでした。
自分も先輩にそうしてもらったから、
自分も後輩の相手をとことんする。
後輩たちは、みんなバロン兄さんが大好きでした。
バロンは決してあの子たちを否定しなかったからです。
バロンはUGの子犬たちの父親の様な存在でもありました。
UGにいる時はいつも守ってくれるお父さんの様な存在。
レン、まめ。
ベイリーは特にバロンが大好きでした。
時には、我々スタッフに遊ばれたり笑
ベイリー、バロンLOVE。
バロンが笑えば、ベイリーも笑顔。
女子か。
店長が愛して止まなかったボルドーとバロンのびろろん。
こちらは珍しい数珠パターン。
こちらも珍しいネックレスパターン。
びろろんは芸術なのであります!!
そんな中、バロンに忍び寄った病。
ボルドーが肥満細胞腫の手術をした同じ日にバロンも急に倒れ、緊急手術をしました。
脾臓ガン。
ジャックと同じガン。
手術後、一旦は痩せてしまいましたが、その後は見事に盛り返し、5歳の誕生日を迎えた後は、全盛期を上回るくらいに体重も戻って全身バキバキに。
しかし、2月のある日、バロンはいつものように自分の寝床で寝たまま息を引き取りました。
お客様から知らせを受け、オープニングスタッフであるチーフトリマーと一緒にお客様のお家に行きました。
そこにいたバロンは、ツヤッツヤで、寝ているようにしか見えませんでした。
不謹慎かもしれませんが、こいつは本当に凄いやつだと思いました。
その時、私の愛犬のボルドーもガンで闘病中で、バロンのお父さんとお互いに様子はどう?と会うたびに話しをしていました。
この時、ボルドーは少しずつ歩けなくなり、食べれなくなり、数ヶ月前は筋肉パンパンだった体は急激に細くなっていってました。
私は、バロンのお父さんに、じりじりと弱っていくボルドーを見ているのは、真綿で首を締められているようで本当に苦しいです。と話していました。
お互いに闘病生活をしている愛犬を持つからこそ話せることがありました。
先日、ブログでも書いた通り、ボルドーは最後は食事も水も摂らずに即身仏の様な姿で天国に旅立ちました。
かたや、バロン。
UGで2日前にシャンプーしたその身体は優しい香りがしました。
全身が輝くようにキレイ。
なんか、途中で本当は生きてるんじゃないかと思って、「おい、バロン起きろ!!」と声をかけたほど。
その日、出勤していたスタッフは、2日前にバロンをシャンプーしていて、バロンのお別れにいくか?と声をかけると、「バロンはあの日、シャンプーした後のブロー中も後輩をトリミング台の上からあいつを注意するから降ろしてくれってわんわん鳴いてたくらい元気だったんです。私は亡くなったなんて信じたくないです。」と言うくらいに最後まで元気だったバロン。
よく、お客様から「店長の愛犬のバロンくんは元気ですか?」と聞かれたものでした。
2週間に一度はお泊りとシャンプーに来ていたバロン。
お客様からは私の愛犬だと思われていたのです。
私の愛犬はボルドーですよ、と言うとお客様は皆様、申し訳なさそうでしたが、私は嬉しかったです。
それだけバロンの存在は大きかったし、私はバロンを愛していたので。
バロンの事はUGにいる時は息子だと思って接していましたからね。
カウンセリングに来たお客様が、バロンが私の言う事を聞いて、その場で犬が変わっていく様子を見てビックリされているのをドヤ顔で見るのが好きでした。
バロンは本当に凄いやつだったのです。
それでも、正義感が行き過ぎてしまう時などは、注意しないといけない時もありました。
新入社員に何故か厳しく、認めるまではスタッフを監視して、それは違うと思ったら注意したりしていましたね笑
君は店長かww
お客様の犬なのに、もはやスタッフくらいの扱いだったバロン。
うちに来ていた子で、私に一番褒められて、一番叱られた子だと思います。
叱られた時は、いつだってなんでだよ店長。なんで叱るんだよ。おれ間違ってる?と納得いかない表情を見せていたのを覚えています。
そんな時は、いちお客様の愛犬にどこまで求めるのか?と正直、葛藤するところもありましたね。
それでも、お母さんがバロンに店長に会いに行く?UGに行く?と聞くと、バロンは嬉しそうに玄関まで行って早く行こう!!としっぽを振っていたんですよ。と最後のお別れの時に初めて聞いて私は号泣しました。
そうか、そうだったのか。
バロンにとってUGは第二の我が家であり、群れの一員としてプライドを持って群れを守ってくれていたのです。
UGは今でこそ、全国に知られるお店となりましたが、最初の2~3年はかなり厳しかったです。
社会化お泊りが始まり、どんどん忙しくなっていって、UGの成長の傍にはバロンがいつもいました。
冗談抜きでバロンがいたからこそ、今のUGがあると言っても過言ではありません。
バロンは私にとっても、スタッフにとっても、息子のような、戦友のような、大きな存在でした。
私は自信を持って言えます。
これほどイケメンで、お客様の犬でありながら全国にファンがいて、愛された犬はいません。
時間というのは残酷なもので、時が流れていけば色んなものが忘れられていきます。
でも、私は忘れて欲しくないのです。
UGにバロンという偉大な男がいたということを。
私のブログはありがたいことにペット系のブログとしては相当多くの方に読んでいただいています。
毎日、問い合わせが来るように、これからUGを知る方にバロンがいて、今のUGがあるということを知ってもらいたいのです。
あんなにいつもキレイなフレンチブルドッグはいなかったです。
5年という短かったかもしれないけれど、老いを一切知ることなく、全力で生涯を駆け抜けたバロン。
私はバロンを誇りに思います。
お客様から、なぜボルドーが亡くなったのに店長はそんなに元気なのか?と不思議がられましたが、正直ボルドーが亡くなる前にも泣きまくったからです。
バロン、ボルドーと立て続けに旅立ってしまって本当に寂しいです。
でも、君たちが残してくれたことはここにずっと残っていく。
君たちの意思を継ぐものがいる。
絶対に忘れない。
偉大な息子たち。
君たちに出会えたことを誇りに思う。
本当にありがとう。