優しいトレーニングによって噛み犬になってしまったトイプードル。

先日、好評いただいているウェブ連載のsippoでトイプードルのこたくんの記事が大きな反響を呼びました。

優しいトレーニングによって逆におかしくなってしまったお母さん。

家族が噛まれまくっているのに、お母さんは家族に叱らないで!とプロの言いつけを守り、ご家族はどんどん不穏な空気が流れる様になっていったというお話しです。

あまりにも強固なお母さんを見て、店長は思わず「お客様は褒めなければいけない、叱ってはいけないというその思想に取り憑かれて、まるで呪われてみたいです。」とそこで優しいトレーニングの呪いという強烈なワードが誕生したのかもしれません。

カウンセリングでお話しし、その場でお母さんの呪いを解くのは相当時間がかかると思いますが、絶対に店長は諦めませんから!とお預かりしました。

こたくん物語をご覧になっていない方は、sippo トイプードル こた でネット検索していただければ、当該の記事が出てくるかと思います。

そんなこたくんに似たケースのカウンセリングがここ数年でかなり多くなっています。

今回のブログはこたくんに似たケースのトイプードルのブランくんの物語です。

お客様から6月中旬にLINEがきました。

初めまして。○○と申します。 今2才の雄トイプードルを飼っています。愛媛県在住です。お迎えした時から糞食、甘噛みからの本気噛み,アレルギー,パテラ(グレード1)と色々あった子で、トレーナーさんに生後3ヶ月からお願いして,週一で来てもらってますが、トレーニングはすぐ入り、色々出来るようにはなったのですが、本気噛みは段々増えてきてます。 一度電話相談をしていただきたいのですが、どの様にしたらいいのか分かりません。教えていただけますでしょうか?

今一番困っているのは本気噛みです。 1ヶ月くらい前までは寝ていてそばに張り付いてきた時、撫でてやるとゴロンってへそ天になってたんですが、今は噛みつきます。 寝てる時に触っても噛みつく様になったので寝てる時は触らない様にしてます。

4年前に田舎の一軒家に住む事になり、夢だったわんこを飼う事にしました。 夫は○○県に仕事の関係で単身赴任する事になりました。同時にコロナ禍になり県外の家族とは会えず、情けない事に、寂しさを埋める為にわんこ(名前ブラン)を飼い始めました。 直ぐに絨毯をかじる、家具もかじる、ペットシートもバラバラにする、落ちたものはなんでも食べる。。。。 甘噛みもひどく、ネットで色々見たものの、結局地元のトレーナーさんに週一で訪問トレーニングをしてもらう事にしました。

少しずつブランに合わせて環境を整えて良いふうに行っていたのですが、トレーナーさんが紹介してくれたトリマーさんを本気噛みしてしまいました。じっとしてないと机を叩く様で怖かったんだと思います。 今のトリマーさんは震えながらも固まってじっとしているそうです。

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これは最初のトリマーが悪いですね。LINEは続きます。⇩

一歳になった頃抱っこも普通にしていたのですが抱き方が悪かったのか娘を噛みました。 糞食があり、うんちをしたら呼んでおやつをやる方法で対応してますが、うんちの回数が多く、モニターでずっと見張ってる感じです。 最近では、したら教えに来て気付かなかったら食べます。 昨年11月お尻にうんちが付いていて取ろうとしたら噛みつきその間にうんちを食べたのでカッとなって床をバンバン叩いて怒ってしまいました。 その時激しく噛みつきガタガタ震えていました。その夜もベッドで触ると酷く噛みつきました。 元々体に触られるのを嫌がる仔だったのでそのトレーニングもしていたのですが、それから娘3人、従姉妹が噛まれました。一度噛んだ人は何度でも噛みます。普通に甘えて来てもいきなり噛んだりします。なるべく触らない様に対応してます。 私にはそれから噛んだりせずに(体に着いた物を取ろうとして噛まれそうになった事が何回かあります)普通に接してました。トレーナーさんも信頼関係が築けてきた、と言ってました。 でも1ヶ月前くらいから、今まで寝る時は一緒に寝て、お腹撫でてやるとゴロンってへそ天になって寝ていたのにいきなり触ると噛みつく様になりました。 夫も初めて噛まれました。 昼間も横になっていると甘えて側に張り付いて居ても触ると噛みつく様になりました。昨年11月の事を思い出したのでしょうか? 撫でるのが怖くなりました。 寝てない時もいきなり噛みつきそうで緊張します。

モニターで見張ってるって怖いっ笑!!ブランちゃんにその空気感は絶対に伝わるので、モニターから離れてくださいとアドバイスしました。

LINEの続き⬇️

散歩も前は大好きで散歩って言うと出てきたんですが、抱っこして外に出さないと出なくて、座り込んで動かなかったり、途中で座り込んで動かなかったりします。無理に引っ張って「行くの!」って言って動く時もあります。

夫と娘がが一週間ぶりにきた時はほんと嬉しそうで犬らしいんですが、私にはあまり見せません。 なんか怖いのかなあ。

多分遊んで欲しいのかと思いますが、トレーナーさんは吠え始める前に遊んでやるとかおやつをやって吠えなかったら良い事が有るって思う様にしてくださいと言う事ですが、中々それが出来ません。結果吠えたら遊んで貰えるになってしまっているのか? LINEで送った動画で10秒くらいの所で変な顔するんです。

今日のお散歩です。 私が前に行くと止まります。先頭きって行きます。 犬に会った時は今日の様に避ける場合はあまりなく、寄っていって、挨拶しますが向こうが近づくと唸ります。そして噛もうとする場合があります。 大きい仔には遠くから唸って吠える事もあります。そして近づこうとします。

対人でもよく考えたら同じ感じです。私が噛んだらどうしようと緊張してます。

興奮させないように、噛まないようにと常に緊張してます。

庭で遊んでるんですが、この時の吠え声が噛む時の吠え声なんです。 興奮してるので遊ばせて良いのか?

と電話カウンセリングの日にちまでお客様とのLINEは続きました。

店長はもー、言いたい事がたくさんありすぎる!とLINEをしながら早くその日が来ないかなと待ち望んでおりました。

それでもカウンセリングの日にちまで続くLINE。

トレーナーさんにかかっているのに、なぜこんなにお客様は不安そうなのか?と店長は悲しくなりました。

まだLINEは続きます⬇️

その通りです。 でも分かっていても不安なんです。 なのでトレーナーさんの言う通りにやってきました。 でも、ずっとおやつで釣っているのです。 噛みつきはその状況を作らない事!なんですが、その状況がすこしずつ増えて不安。 要求吠えだと分かっても要求に応えたらいつも吠える仔になる。吠える前に対処、でもずっと見ているわけではないので出来ない。 堂々巡りです。 もちろんそうして出来てきたことも沢山あります。 今は、トレーニングして出来ることが増えても、根本は変わらないような気がして、トレーニングは終わりにしたいと伝えました。余計混乱してくるので。 トレーナーさんは、ブランくんは犬の幼稚園に行くべきだったと。。。。もっと早く言って欲しかった。 トレーナーさんにしても私が同じ所で立ち止まっているのでどうして良いかわからなかったのだと思います。

散々、トレーニングして直せなかった挙句、もうやめます。と伝えたら犬の幼稚園に行くべきだったってなんやねーん!!と店長の怒りのスイッチON!!

そして、電話カウンセリングの日がやってきました。

電話カウンセリングをする日までたくさんの動画などを見て、ブランくんは弱くなくて、頭も良くて、警戒心は強いけれど、内心は恐らく刺激を求めている。

でも過保護にされて、ストレスを乗り越えられればブランくんはもっと成長していけるし、世界が広がるのに、謎のストレスをかけたら可哀想、嫌な事をさせたら可哀想の流れでお散歩では歩けなくなり。

いやいや、歩けるから。

絶対に歩ける。

店長にはわかるのです。

ブランくんは本当はもっと広い世界を求めてる。

頼れる人を求めてる。

人が犬を信じていないから、犬もついていっていいのか不安になっているだけ。

もったいない、本当にもったいない。

やれば出来る子なのに、問題犬扱いされている。

問題なのは人なのに。

申し訳ないけれど、優しさを勘違いしている。

強くて、頭の良いブランくんに対して、かなりの過保護と、気を使いすぎて、それが逆にお互いをがんじがらめにしてしまって、別なストレスを生んでしまっているのです。

誰が得してるんですかねその状況!?

そんな世界は店長が遠距離だとしても、ぶっ壊してやる!!と息巻く店長。

遠慮をしないこと、可哀想なんて思わないこと、お散歩で歩けない訳がないこと、おやつも必ずしも必要ではないこと、欲しいのは導いてくれる信頼出来る人なんですよっ!!と熱く語りました。

そんな難しく考えずにシンプルに生活したらいいんです。

それでも、こたくんと同じく長い道のりになる事は店長は覚悟しておりました。

電話カウンセリングの後のお客様からのLINE ⇩

今日は本当にありがとうございました。 お忙しいと思いますので読まなくても大丈夫です。 記録と一方的な報告で書かせていただきます。 夕方の散歩は家から座り込んで出ません。 抱っこして門まで行きました(抱っこでいいのか、家内からリードに繋ぐのか悩みました) 門から座り込んで歩きません。おいでは最初はすごく抵抗してましたが段々言葉だけで来る時あったりでした。家の近所一回りで30分かかりました。 最後の方はノロノロと歩き出しました。 でも私の前には出ません☺️ 匂い嗅ぎもあまりしませんが、マーキングはしました。なんか違うって顔してました。 💩してもおやつもらえないのと、足拭いても貰えないので「はて?」って顔してました。可愛い。 首輪つける時嫌がるのでおやつあげました。

次の日のLINE⇩

おはようございます。 見流して下さい。 店長さん 感動しかない‼︎ 今朝のお散歩、台所から首輪(おやつあり)でしゃがんで「おいで」で門出てそのままずっと「おいで」が続いたんですが、100mくらいから「おいで」無しで歩き出し、大好きな電柱、ゴミ置き場は止まるものの、おいでって手を出すだけで直ぐ歩くようになりました。 今まで前か右側を歩いていたのがいつのまにか左側を歩いてました。 このまま河原の土手ではちょっと匂ってマーキング。住宅街でないのでいいか。。。。って思ってたけど、執着無くウロウロしない。 いつも近づく柴ちゃんもスルー、ガウするトイプーちゃんもちょっと止まるけどスルー。 段々リードが緩んでいて張ったらなんかある、って思って「おいで」すると緩む。拾い食いの心配も無く、私がストレスフリーになっていきました。

帰りはほんとにスムーズでした。いつもは1時間半から長いと2時間かかっていたのに、1時間の散歩でした。 そして、手足お尻口拭くのおやつ無しで出来たんです! おやつは?って顔してましたが。。。。

これからこんなに上手く行く事ばかりではないでしょうが、取り敢えず喜びたいです。

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ほらね、やっぱり出来るんですよ。

ブランくんは刺激を求めている。

若いんだもの、心も体もまだまだ刺激を欲しているのに、勝手に怖がり、臆病とか決めつけられて、おやつでつられて歩かなかったら無理しなくていいですよ。って。

何でそんな簡単に諦める必要があるのでしょう?

正直、ブランくんがお家の中で全く荒れず、お利口さんにまったりと生活出来ているのであれば、無理やりお散歩しなくてもいいかもしれません。

事実、大人しい小型犬でお散歩していない子って店長の周りにはいませんが、世間的にみたら意外とたくさんいるのでは無いかなと思います。

でも、ブランくんはそうじゃない。

何かを思って、何かがしたいのに、それが叶わないから、吠えて、噛んでるんです。

そこからブランくんはどうなったのか?数日後のお客様のLINEです⇩

お世話になります。 夕方の散歩はなかなか上手くいきません。 帰宅の車や人がまあまあいて怖がっているのが伝わります。 朝は途中からスムーズになるんですが。 まず、朝の散歩が全てスムーズになるのを目指します。 車通ったらおやつ。 人が居たらおやつ。 慣れていたんじゃ無くて注目をおやつにすり替えていただけだと実感しました。おやつを使わなくなったら地面の匂いで紛らわしていたのですね!こんなに歩けないなんて。

さらにLINEは続きます⇩

6/22 散歩はちょっとずつです。河原で止まったって思って振り返るとマーキングしてました。おいですると跡匂いせずに来ました。

6/20、21は監視から離れてほぼ一人でのびのびしてた感じでしたが、6/22はケージに入ってる時以外、ずっと纏わりつきます。これが駆け引きでしょうか? おもちゃを隅っこに置いて「取って」って鳴いたり。寝ようって家事してる足元で伏せして待ったり、寝室に閉じ込めると、ドアの前で私が寝に行くまで待ってました。

6/24 夫が来て、いつも通り喜びますが、要求吠えも、「今ご飯食べてるから」とか「用事してるから」と言うとしません。 食事中抱っこ要求膝カキカキもしません。 今日は落ち着いています。

6/23、24急用で夫の実家に行っていたので、ペットホテルに預けました。散歩はできず夜庭で走り回って寝ました。

6/25 朝、部屋から100mくらいは「おいで」で進み、後はゆっくり動き出し、河原でオシッコウンチして、また歩き出し、犬も気にしつつ早足で行き、人は気にならず、いつものおばさんとわんこは「ダメ」で行くのをやめ、匂い嗅ごうとても「ダメ」でやめて歩きます。 要求吠えが酷くなってきました。 夕方の散歩は夫も一緒に。 朝と同じように最初「おいで」で歩き始めますが、ちょっとスムーズになったようです。

こんにちは😃 昨日夕方、今日朝は雨でお散歩出来ませんでした。 さっきお散歩行きました。 それが最初だけ行くよってちょっと引っ張ると後30分くらい歩きました。 早足で。 大きな通りも、わんこも、人も気にせず、ちょっと見るくらいで、交差点も「行くよ」で、私の行く方へ行けました。 本当にありがとうございます。

おはようございます。 今日は、夫も一緒に遊歩道を通って、公園に行って、沢山の人とすれ違ってもそのままスルーでした。 結局1時間くらい歩きました。2週間前の様子が信じられないです。 夫もびっくりしてます。

おはようございます。 あれから、朝1時間夕方30〜40分散歩できてます。 前はブランが歩いたら歩く、止まったら止まる、走ったら走るという感じでした。今は、私が歩いたら歩く、止まったら止まる、私が曲がる方に曲がります。 私も久しぶりに、ウォーキング楽しめてます。 一人のウォーキングより楽しいです。 思い切って電話カウンセリングして頂いてよかったです。ありがとうございます。

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それでも、紆余曲折がありその後も1回電話カウンセリングをしました。

今までのやり方と店長のやり方は全く違うので、人も犬も戸惑います。

それでも、お客様とブランくんの共依存は凄まじく、そこから脱却出来なければ、これからも駆け引きは続きますし、お互いに見張り合い、それに疲れて、ピリピリして、また吠えたり、噛んだり。

無視するとか、リーダーになれとかそういうのじゃなくて、お互いに同じ屋根の下で共存すればいいのです。

今までは優しさという名の元で、お互いを縛りあってるだけ。

もっと良い意味で大人の距離感で暮らせばいいのです。

ブランくんは可愛いけれど、強い。

お客様が依存しているから、ブランくんも依存しているだけなのです。

お客様が依存をしなくなれば、最初はお互い苦しいかもしれませんが、乗り越えられれば関係性がきちんと出来てくるはず。

お散歩などは良くなってますが、夜のケージがなかなか出来ないお客様。

夜に吠えて眠れない、近所迷惑だと思うなら昼間にハウストレーニングの練習をしてください。と店長。

それでも、今までブランくんに合わせまくってきたお客様からすると優しいトレーニングの呪いは重く、次第にこんな事をして本当にブランは大丈夫なんだろうか?可哀想ではないのか?と疑心暗鬼になってきます。

お客様からのLINE⇩

店長さんが言う「ルールを決める」と言うのが良くわからないです。もうこれ以上は吠えないでっていうのをわからせるってインスタとかにも載っていますがどうしたらそうなるのか知りたいです。 要求吠えも、今まで部屋を出て落ち着いたら、おやつとやってきました。でも結局、要求に応えていたんだと思います。大人しくなったら遊んでやったり、おやつやったりしてきたので。 今どうしたら良いかわかりません。 諦めるまで放っておくか、コマンドでお座りさせてもすぐワンワンです。

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これも店長の予想通り。

これはブランくんのお母さんだけじゃなくて、他のお客様も皆様通る道ですね。

しかし、最初に書いた様に、甘やかされたノールールで育った成犬が、そんな簡単に変わる訳がない。

お客様の中で、今日くらいはいっか!とか、これくらいはいいだろう。とか、やれば出来るのに逃げたりする所をひたすら詰めていく店長。

難しい事は何にも要求してないんです。

きちんとしたお散歩でエネルギーの発散と刺激を。

伏せや待てなどの基礎トレーニングで関係性の構築を。

フリーはやめてハウストレーニングをすることで、テリトリーを良い意味で狭める事が出来て常に家を守らなくてよくなるし、安心して休む事が出来る様になります。

しかし、お散歩でちょっと上手くいかなくなると焦り、ハウストレーニングの過程で吠えられると可哀想と思ったり、イライラしてしまったり。

言い訳しても仕方がないのです。

毎日、当たり前の事を当たり前にやるしかないんです。

9/17に東京での対面カウンセリングは決まっていましたが、LINEは途中で終わりました。

アドバイスは店長は出来ますが、実際に生活しているのはお客様です。

お客様がやるしかない。

だって、ブランくんのお母さんなんでしょう?

店長は何度も言いました、ブランくんは問題犬ではないと、頭が良すぎて、ルールが曖昧だから逆に荒れているのだと。

エネルギーの発散をさせてあげて、刺激を与えて、その日が終わった時にブランくんが、あー、疲れた。今日も楽しかった!と寝て欲しいと店長は願いました。

そして、昨日の対面カウンセリングで出会ったお客様とブランくんはどうなっていたか?

以前に比べたら困る事は激減して、ヒステリックで不安そうなお客様の姿は無く、日曜日でUGには凄い頭数がいましたが、その群れの吠え声などにさほど気にしていないブランくんを見て、6月からたった3ヶ月でここまできたのかと。

「お母さん、本当によく頑張りましたね。素晴らしいっ!!」と店長はほぼ初めてと言っていいくらいにお母さんを褒めました。

3ヶ月前は家の前すら歩けなかったブランくん。

店長の直接のトレーニング無しで、お客様1人でここまでやれたのは凄いです。

そして、やっぱりブランくんはやれば出来る子なんだとわかっていただけて嬉しかったです。

胸が熱くなりました。

「ブランのあまりの変わりように、家族も信じられない。って言ってるんですよ。」と嬉しそうなお母さん。

そんなブランくんを愛おしそうに見つめるお父さんとお姉さん。

カウンセリングで多少のズレというか、まだ吠えたらダメ。という意識がお母さんの中で強くあり、吠えたらダメ。ではなくて、なぜ吠えているのか?を考えて欲しいと再度お願いしました。

そして、なぜか叱れない優しいお客様ほど、叱り方を教えて欲しいと言いますね笑

お客様にはその前にこれくらいはいいよね。とか、今日はいいよね。とか言う甘やかしとかを完全に無くしてから叱りたいとか言ってくださいと言いました。

やる事をやらずにルールを曖昧にして、頭の良いブランくんがそこを突いてきて、それに対して何かおかしい、叱った方がいいですか?の方がおかしいのです笑

その前にやる事をきちんとやる事です。

ブランくんが迷わない様に。

クレートトレーニングも次の課題としてお願いしました。

車の中での吠えや、ホテルでの吠えがある様なので。

クレートは閉じ込める場所ではありません。

安心出来る場所なのです。

店長の愛犬のロイスはクレートかキャリーバッグがあれば、どこにでも行ける自信があります。

そこに入れれば安心して寝ていますから。

お客様に油断はしないで欲しいですが、その時はまた店長が電話カウンセリングで何度でも喝を入れます笑

本当に良かった。

だって、苦しむために犬を飼う人なんていないじゃないですか?

人生を豊かにするために、楽しむために犬を迎えたはずなのに、UGには愛犬との暮らしに悩み、犬なんて飼わなきゃ良かったとか、なんでこんな犬飼ったんだ!と家族不和になってしまったお客様のカウンセリングが後をたちません。

しかし、こういう日があるとこの仕事をやっていて良かったと思えます。

カウンセリングが終わり、これからも楽しんで暮らしてくださいね。とお客様ご家族を送り出しました。

その後ろ姿を店長はお客様が見えなくなるまでずっと眺めていました。

刺激まみれの人が多く騒がしい中目黒の街中を、お客様ご家族と嬉しそうに笑顔で歩くブランくんの後ろ姿がそこにはありました。