脱力とは何なのか?

FacebookやInstagramでよく脱力と書いてありますが、脱力って結局、どういう事ですか?とSNSにコメントをいただきました!

確かに毎日のように脱力と書いてはいるものの、こうやってブログで説明したことは無かったような?

ということで、店長がやっている脱力とは何なのか ?

脱力が出来ると何が良いのかを説明したいと思います!

脱力は、わかりやすく言うと、力を抜く練習です。

UGに来る子達は気が強く、興奮しやすく、噛み付きやすいです。

その原因は本当に様々なのですが、生まれつきの性格もありますが、人がよかれと思って興奮させる付き合い方をしてしまっていたり、ルールが曖昧で犬が知らず知らずのうちに暴走してしまったり、犬がルールを勝手に決めてしまったり。

そんな子達は大体、緊張が強く、見た感じもピリピリしています。

ピリついているから、少しの刺激に反応して吠えたり、噛み付いたりしやすくなりやすいです。

脱力はシンプルにまあまあそんな力入れてたらしんどいでしょ?

力抜こうぜ!と力を抜く練習をする事です。

力を抜ければゆったりします。

体も心も。

わかりやすいのは、ゴールデンレトリバーとかニコニコ笑顔で穏やかな子がよくテレビとかで写りますよね?

ああいう子は力が抜けていて、リラックス出来ているのがよくわかると思います。

つまりは、気が付かないうちに緊張を常にしている子を解放する事が脱力をすると力みが少なくなるのです。

この姿勢にする意味として、犬同士でよくお腹をごろーんと見せる子がいます。

それは相手に敵意は無いですよ。という意味合いがあったりします。

子犬とかだと、さらにそこでおしっこをチョロっと漏らしたりすると相手が成犬であればまずそこから襲われたりは余程相手の犬がボディランゲージを理解出来なかったり、攻撃的な犬種でなければ考えられません。

柔らかいお腹は内臓がつまった急所です。

警戒心が強く、プライドが高い子はお腹を見せるのを基本的に嫌がる事が多いです。

そんなUGに来る子達に最初に脱力をしようとすると、当たり前ですが暴れます。

時には噛み付いてくる事もあります。

脱力は最終的に寝るまでいったらゴールです。

脱力が最初から出来る子もいますし、トレーニングお泊まりをしても最後まで脱力出来ない子もいます。

そして、UGで脱力が出来ても、お家に帰ってからも案外脱力をするのは難しいですね。

お客様と愛犬の関係性、お客様の性格、愛犬の性格などによって、どうしてもお家では出来ないケースもあります。

脱力で寝ると言うことはお腹を出しながら身を委ねるということです。

吠えや噛み付きの原因が、テリトリー意識が強く、自分が家や家族を守ってるんだ!という子程、家族の前で眠って意識を飛ばしてなるものか!となってしまったりで、なかなか眠ろうとはしません。

お客様が緊張していたりすると、当然ですが寝ません笑

力を抜かないから、暴れるからとムキになって叱ったりしても寝ません。

人も犬もリラックスしないと寝れないのです

叱れば、その場で緊張が発生するので。

簡単そうでいて、脱力は結構難しかったりします。

犬種によってやりやすい犬種、なかなか脱力が難しい犬種もあったりしますね。

柴犬なんかは、子犬でも関係性が全く出来てない状況で脱力をやろうとすると、滅多噛みされて血が出たりします。

よくプロからリラックスポジションとか言うんでしたかね?

それをやってくださいと柴犬の子犬にやろうとしたら、他の子犬達は出来たのに自分の子は大暴れして、しまいにはプロのトレーナーさんにも噛み付いてしまった。なんてカウンセリングもあったりします。

私なら柴犬の子犬にいきなりはお客様にはやらせないかもです。

あと、お客様から店長はどこかツボを押してるに違いない!そうでなければうちの子があんな姿で寝る訳がない!とかお客様とのやり取りのLINEで言われるのですが、最初は立ち上がらないようにするために前足2本を掴み、寝た後も手を離すとゴロンとなってしまうので支える意味で持っているだけで、ツボを押しているとかはありません笑

脱力は支配ではありません。

支配してやる、大人しくさせてやる。という意識でやろうとすると、何度も書きますが脱力しません、眠りません。

UGのトレーニングは割と叱りがフォーカスされがちですが、脱力は叱りの真反対です。

脱力は支配ではなく、調和なのです。

今までお家で吠えまくり、暴れ、噛み付いていた子達には、もしかしたら言い分があるかもしれない、いや、あると思うから店長は預かるのです。

目がギラギラして、ボクがルールだ。従わないと噛み付くぞ。と身構えてる子犬に、そんな常にピリピリしてるとしんどいでしょ?店長が楽にしてあげるからおいで。と脱力を始めとするアプローチをしていくのです。

深層心理では人に、家族に頼りたいのに、なぜか歯車が狂ってしまって、大好きな飼い主を見張るようになって、噛み付いてコントロールする様になってしまった子犬が脱力で、もう何でもいいやー。でもなんか気持ちいいなぁ。と寝る姿を見るのが店長とスタッフは好きです。

脱力をするとその周りの空間も変わります。

トレーニングお泊まりのお迎えにいらしたお客様に脱力をやっていただくと、お客様も慈愛に満ちたお顔になります。

ゆったりとした空間と、1週間前まで触るんじゃねえ!とイキっていた子が見せるリラックスした姿。

時にはこの子のこんな顔見たことないです。と泣いてしまうお客様も。

UGにいらっしゃるお客様は本当に優しい方が多いです。

甘やかさないでください。とは必ず言いますが、リーダーになってください!とかは言いたくありません。

子犬を抱っこして、家族として迎えようとしたあの日によし、今日からうちらがこの子のリーダーだ!と思う飼い主はほとんどいないでしょう。

ルールを決めて、人に合わせる意識を持たせて、出来れば戦わずに共存するイメージですね。

脱力はそれらの1つです。

これからもUGでは、ガッチガチに力が入ってしまっている子犬達が力を抜いて笑顔になれる様に脱力をしていきたいと思います♪