「動物翻訳家」片野ゆかさんの新著の紹介です。

昨日、テレビ番組の王様のブランチでご覧になった方もいると思いますが、本コーナーで特集を組まれていた、片野ゆかさんの新著、「動物翻訳家」を紹介したいと思います!

動物園の飼育員の苦悩と奮闘に迫った、ノンフィクションです。

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当たり前ですが、通常は動物園の飼育員のバッグヤードで働く姿を見ることは出来ません。

この本では「環境エンリッチメント」に重点をおいています。

聞き慣れない言葉ですが、 「動物の立場から、飼育動物の幸福な暮らしを実現するための具体的な方策」のことを指します。

つまり、動物園で暮らす動物が、より自然に暮らせるように、餌のあげ方を工夫したり、その動物がなるべくストレスなく暮らせるように工夫することを言います。

私の子供の頃の夢は、ムツゴロウ王国で働くか、動物園で働くことでした(笑)

今はちょっと違いますが、毎日沢山の犬に囲まれ、本当に幸せです(*^^*)

そんな私にとって、この本はまさしく動物飼育員の疑似体験を味わえるワクワクする本なのです♪

この本で紹介されているのは、ペンギン、チンパンジー、アフリカハゲコウ、キリンの4つの物語からなります。

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ペンギン=氷の上にいる動物。というイメージを覆す試みと、室内にいたペンギンたちが屋外に引っ越してから慣れていくまで、ペンギンたちのコミュニティなどが書かれています。

チンパンジーは、親子や、初めて会う個体同士から、群れを構築していく様子が見ていてハラハラします。

アフリカハゲコウは私の一番のお気に入りです(^^)v

動物園にいる鳥といえば、高さがあるネットが張られているところにいるのが普通ですが、なんとこの動物園では、アフリカハゲコウのフリーフライトにチャレンジします。

王様のブランチでも、皆さん驚かれていましたね。

当たり前ですが、空を飛ぶ鳥は、どこまででも行けます。

それを承知でやる。

痺れます。

飼育員の勇気と、アフリカハゲコウへの愛に。

少々ネタバレになりますが、アフリカハゲコウが途中で逃亡してしまいます。

果たして帰って来るのか?
その後の運命は?

最後のキリン。

動物園での花形的存在の人気者を任された飼育員。

プレッシャーと戦い、繊細で、神経質なキリンと心を通わせていきます。

読み終わった後は、この子たちみんなに会いに行きたくなること間違いなしです(*≧∀≦*)

動物のために、必死に考え、悩む飼育員の方達の思いに胸が熱くなります。

私は近いうちに、ペンギンを見に、いつかはアフリカハゲコウを見に行きたいと考えています。

私個人の捉え方かもしれませんが、それぞれの物語を犬に当てはめると、さらに面白く感じました。

当店で行われている犬の合宿。

当たり前ですが、合宿に来る子達と私は、みんな初対面です。

この子はどういう子なのだろうか?どうしたらこの子を理解してあげられるだろう?と、手探りで進めて行くのは同じで、それらへのヒントがこの本にはたくさん書いてありました。

新しい環境に置かれたペンギンたちは、今まで合宿に来た初日の犬と被りました。

チンパンジーの群れは、当店の犬の群れを連想させ、アフリカハゲコウは犬との散歩で、お互いの信頼関係を深めていくのに似ていると感じました。

犬も動物です。

擬人化しすぎないで、「犬」そのものを見るきっかけにもこの本はなるかもしれません。

スワレ、フセなどの形にこだわるのではなく、「その子」をきちんと見て、何を感じているのかを我々人間や飼い主が考えてあげるほうがよっぽど大事だと私は思っています。

犬のしつけ本を読むよりも、もしかしたら勉強になるかもしれませんね(笑)

「支配」ではなく、「共存」という考え方です。

動物好きにオススメの極上エンターテイメント、ドキドキ、ハラハラ、ワクワク、そしてやっぱり動物っていいなぁと思わせる本です。

とても読みやすいので、お子様やプレゼントにも最適だと思います(о´∀`о)

店長オススメの一冊です!![amazonjs asin=”4087716260″ locale=”JP” title=”動物翻訳家 心の声をキャッチする、飼育員のリアルストーリー”]