トイプードルのハンナ、トビーに家族が決まり、旅立ちました。
男の子のトビーと、
女の子のハンナ。
UGの子犬らしく、来たその日からなんだか偉そう笑
来てすぐにはさすがに群れの中には入れられないので、最初はケージの中で。
群れデビュー。
それと同時にベイリーの子育て開始❤
休ませながら、少しずつ群れに慣らしていきました。
卒業犬のレンに似たトビー。
ベイリーに似ているはっちゃけ娘のハンナ。
先輩たちに囲まれながら、
どんどん成長していく2頭。
そんな中、ベイリーが卒業し、
九州から、野犬の子犬のよつばが仲間入りしました。
子犬だから大丈夫だろう。という店長を嘲笑うかのように、全くセオリーが通じないよつば。
犬は平気だけれど、人と外が怖い。
最初は、抱っこしようとしたり、お散歩に行こうとするだけで、脱糞、失禁。
この時は一生この子はお散歩は無理なのではないかと脳裏によぎるくらいでした。
それでも、皆様のご協力もあり、
少しずつ、少しずつ成長していきました。
それでも、どうしても人が多く、山手通り、駒沢通りなどの大通りがある中目黒近辺はよつばには刺激が強すぎると感じていました。
そんな中、元々いた西日暮里のWANBOのオーナーから「よつば、もう一度WANBOでどうだろうか?」と打診をもらいました。
今までの自分であれば、1度抱えた子犬は絶対に離さなかったと思います。
でも、よつばの幸せを考えた時に自分の感情よりもよつばが暮らしやすく、幸せになりやすい方を選ぶべきだと思いました。
優先すべきは、己の感情よりもよつばの幸せを。
子犬の頃に辛い思いをしたよつばだからこそ、早く落ち着くお家にいってほしいと思いました。
オドオドするだけだったよつばは、大好きなバロン、トビーとハンナとそれこそ家族のように育ちました。
予想通り、WANBOに帰ってすぐにトライアルの申し込みがあり、そのまま新しい家族の元に巣立つことになりました。
トライアルに行く前に、よつばと触れる様子を見させてもらいましたが、無理のない触り方、近過ぎない距離感、怖がりのよつばをそこまで見ず、プレッシャーを与えず、かつ優しく触れるその姿にこの人で間違いない。と確信しました。
保護犬だから可哀想。ではなく、よつばだから飼いたい。という方に飼ってもらいたかったのです。
怖がりだし、お散歩もちょっと大変だけれど、攻撃性も無く、静かにかつ甘えるよつばは本当に可愛いのです。
UGにいる時に、群れのみんなを触っている時に私もいるよ。と背後から横からよつばが鼻でつんつんしてくれるのが本当に嬉しくて、さり気ない甘え方をするよつばが好きでした。
おいでー!!と言って来る子ではないけれど、静かにおいでー。と言えばそっと来て甘えてくれる。
昨日もUGのInstagram、Facebookに投稿しましたが、WANBOのオーナーから、よつばが普通にお散歩している動画を観るだけでうるうるします。
最初は、真っ直ぐ歩くどころかパニックを起こして前後左右に飛びまくっていたよつば。
これから優しいご家族の元で、穏やかに幸せに暮らすと思います。
よつばに会えて良かったです。
本当にありがとう。
よつばと出会ってから、ペットショップで子犬を販売する意義を自分の中で問いただすようになってきました。
自分の中で子犬販売は、トビーとハンナで最後にしようと思い始めていました。
私は普通の子犬販売が出来ません。
お渡ししたいのは、既存のお客様のみで、新規のお客様には余程のことがない限りお渡ししません。
衝動買いを防ぐために店内に、子犬情報はありません。
抱っこもさせません。
予約をいただいて、すぐにお渡しするケースを除いて、一度うちに来た子犬は新規のお客様にお渡しするつもりはないので、ホームページにも載せません。
新規のお客様が子犬がほしいとご来店されても基本的に全てお断りしています。
トビー、ハンナの前のしずく、レン、ベイリーはUGに行ってみたら?と紹介されてお客様はご来店されましたが、店長の接客なのか、尋問なのかわからないくらいの質問の嵐に固まるお客様。
なぜ子犬を飼いたいのか?
なぜUGの子犬でなければいけないのか?
なぜトイプードルなのか?
何となく。という感じであれば、他で探してください。とお願いします。
ハッキリ言って、私は子犬の接客がすごく苦手です。
笑顔で可愛いですよ♪
小型犬なので飼いやすいですよ♪
大人しいですよ♪なんて接客は絶対に出来ません。
毎回、ピリピリしてしまう。
それは、毎日悩めるお客様が来店され、カウンセリングしている中で聞く、抱っこ商法や、売ってしまえばいい。というような今のペットショップの子犬販売のあり方に怒りを覚えているからです。
私が子犬をお渡しすることは、そのお客様の人生に関わることだと思っています。
可愛いから。だけでは子犬は飼えません。
特に、UGの子犬は群れの中で育っていますから、大人しいどころか、むしろハイパーで、一般的にいったら飼いにくい部類に入ります。
それでも、私は強い犬が好きなんです。
イッちゃった目で爆走し、犬同士で遊び、イタズラをしたり、噛んだりすることも多いですが、そういう子ほど生きてるなぁ。という感じがして好きなんです。
なので、トビーとハンナも早く売らなきゃ!
育つ前に決めなきゃ!などということはありませんでした。
どんどん成長し、大きくなっても、必ず飼い主様が決まる自信があります。
それは、UGの熱烈なファンであるお客様、本当に犬を飼うことを真剣に考えているお客様がたくさんいるからです。
UGのお客様も我が子を育てるのにとても苦労しています。
子犬に過度な幻想を抱いているお客様はいません。
店長が怖いから、簡単に子犬ほしいです。とも言いません笑
それでもいつか、UGの子じゃなきゃダメなんです。というお客様に見初められて卒業する。
それはいつになるかはわかりません。
でも、うちに来た瞬間に子犬達の幸せは確定したと信じています。
早く卒業する子もいれば、1歳を過ぎてから卒業する子もいます。
でも、それはそのタイミングで決まる運命だったと思っています。
年が明け、ハンナが先に卒業することになりました。
もちろん、UGのお客様のお家です。
ミックス犬のマルプーのルルくん。
社会化お泊まり組です。
体力底無しのワンダフルボーイ。
店長は大好物だけれど、初めて犬を飼うお客様には正直、かなり大変だったようです。
とにかく遊びたい、噛みたい、走りたい、暴れたい。
お客様も相当お散歩を頑張ってくれて、刺激、発散をし続けましたが、一向に落ち着く気配無し笑
でも、一歩間違えたら家族襲撃型になりそうなルルくんでしたが、UGに来る度にルルくんが成長しているのは手に取るようにわかりました。
ある日のこと、お母さんが暗い顔でUGに来ました。
自信を無くしていました。
でも、私はお客様もルルも悪いと思いません。
「ハンナ、いってみますか?ルルはまだまだ遊びたいんですよ。決して問題犬ではない。お客様の頑張りもずっと見てきました。ハンナなら、ルルの相手をしてくれます。ルルになんか負けません笑 むしろ、ハンナもまだまだ遊びたいので。真面目で一生懸命なお客様ならお渡し出来ます。でも、2頭飼いによってお母さんが余計に疲れてしまう可能性もありますよね。1週間のトライアルという形でやってみましょうか。」
かくして、ハンナはトライアルに旅立ちました。
今まで、UGに来なければ受けれなかった刺激と発散が家の中でハンナ相手に出来ることで、ルルくんはご家族へのロックオンを解除し、ハンナはハンナでマイペースにルルの相手をし、ご家族は噛まないハンナに大喜び笑
こうして、トライアルを経てハンナはルルのお家に旅立ちました。
ハンナはUGの女の子らしく、ベイリーもそうでしたが、最初は警戒していました。
しかし、一度そのお家、ご家族に慣れたらとことんベッタリにうちの女の子はなります。
もうそうなったら抜け出せませんから笑
本当に可愛いのでね、うちの子は。
そして、残るはトビー。
トビーは本当にいつまでもいてくれていいと思いました。
間もなく1歳ですが、本当に良い奴で、私が飼ってもいいと思うくらいに好きでした。
リーダー犬として、オスらしく強さを発揮し、群れをまとめてくれていました。
しかし、これまた卒業が決定。
先日、1歳を迎えたばかりのこれまた社会化お泊まりの黒柴の熊吾朗と、トイプードルのこはるのお家です。
ある日、カウンセリングの予約が入りました。
???なんのカウンセリングだ?
もう熊吾朗もこはるも立派に成長したのに?
3頭目を考えているということでした。
最初は他の犬種を考えているとのことでしたが、いつものように、なぜその犬種なのか?
熊吾朗とこはるの相性も大丈夫か??
熊吾朗も、最近では立派に成長し、お店に来ている時はオスっぽくリーダーらしい感じになっています。
トイプードルのこはるも不思議ちゃんで、誰でも他の犬を受け入れるわけではありません。
あ。そうだ。
「トビーいってみます?熊吾朗とこはると幼馴染みで、相性は大丈夫、また一からの子育てが大変なら出来上がってるトビーなら心配ないですよね?」
かくして、トビーもトライアルへ。
お父さんは、自分のテリトリーに入って来たら熊吾朗がトビーをやってしまうのではないか?と心配していましたが、トビーはUGの群れで育った子です。
ある意味百戦錬磨です。
そこは上手く立ち回れるだろうと思っていました。
おーい!!
トビー、馴染みすぎいっ笑!!
あれ?トライアルだよね笑!?
何の違和感も無く溶け込むトビーさん笑
まるで、最初からこのお家の子のように過ごすトビーを見て、ここに行く運命だったのだとスタッフみんなで涙。
それくらいに、自然で優しい空気が送られてくる写真や動画から感じるのです。
嬉しすぎて泣きました。
こうして、トビーとハンナはUGを卒業し、幸せを掴みました。
子犬はもう販売しない。
そう思っていましたが、実はトビーを考えていたお客様が他にもいました。
私はそのお客様に「今回はうちの子は渡せなかったけど、時間はかかるかもしれないけど、私が必ずお客様に合う子を探します。待っていてください。」と約束しました。
また子犬を探します。
そのお客様にうちの子犬の可愛さを知ってもらいたいから。
ハンナとトビー、お客様の笑顔を見て、自分たちのやっていることは間違っていなかったのかな?と気持ちが少しずつ楽になったのは事実です。
ハンナは桜という名前になりました。
トビーは、櫻士朗(おうじろう)という名前になりました。
ハンナが桜になったんですよ。とお話ししたら、なんとトビーにも桜がつく名前をつけてくださったのです。
なぜうちのお客様はこんなにも優しいのか…
スタッフ一同、また泣きました。
本当にそのお気持ちが嬉しくて。
兄妹離れたとしても、どこか繋がっている感じがします。
そして、本日4/3は桜と櫻士朗の誕生日です。
1歳の誕生日おめでとう。
今夜はお祝いしてもらってるかな?
笑顔で美味しいの食べてるかな?
ケーキとか肉食いすぎてお腹壊さなきゃいいけど笑
桜も櫻士朗も立派に育ちました。
桜が咲く季節に卒業した桜と櫻士朗。
これから毎年、桜が咲く季節に桜と櫻士朗の卒業を思い出すでしょう。
今回も素敵なご縁に感謝致します。
これからもどうかよろしくお願い致しますm(_ _)m
よつば、桜、櫻士朗、本当にありがとう。
出会えて良かった。