犬のアトピーに効くかもしれないパンフェノンの効果

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パンフェノンパンフェノンというサプリメントをご存知でしょうか?パンフェノンとは、2006年に開かれた第27回動物臨床医学年次大会において、アトピーを含む難治性疾患(治りにくい病気)の犬19例にこのパンフェノンを使用し、その結果有効率73.6%という高い有効性を示したという調査結果が報告されているスケアクロウ社のサプリメントです。今回は、アトピーのわんちゃんの一部に効果があったというサプリメント「パンフェノン」についてご紹介をしていきます。

学会発表された内容

パンフェノンを、病気の犬に単独投与しました。血小板凝集能測定を行った18症例、凝集能検査を行わない1症例の計19症例中、著効6例、有効8例、変化なし5例、悪化0例という結果でした。凝集能検査を行わない1症例(6.柴犬12歳)は、原因不明による尾の先、下側面の脱毛で、平成17年1月28日に来院しました。軟膏と霊芝の投与で変化がみられず、3月4日からパンフェノンS4粒/2回/1日単独投与し、1ヶ月で90~100%の発毛がみられ、被毛の長さも70%まで回復いたしました。総合評価として有効率:73.6%という高い治癒率が確認されました。

引用犬の難治性疾患に対するパンフェノンの有用性

アトピーを含む難治性疾患(治りにくい病気)のわんちゃん18頭にパンフェノンを与えたところ、有効率73.6%というかなりの改善率が見られたという報告です。

この内、詳細が報告されている難治性のアトピーのわんちゃん5頭の内2頭に「痒み、はげが無くなった」「痒みが無くなった」という改善が見られたとのことです。残り3頭は「変化なし」「そのまま」となり、効果が見られませんでした。

パンフェノンの成分

パンフェノンとはフランス海岸松樹皮抽出物、発酵ゴマ抽出物を主原料に使用したサプリメントです。天然の原材料を使用しています。

フランス海岸松樹皮抽出物

フランス海岸松樹皮抽出物は、強力な抗酸化物質であるフラボノイド40種類以上を含み、ビタミンEの170倍、ビタミンCの340倍という驚異の抗酸化力を誇ります。古くは、カナダの先住民が松の木から取った樹液をお茶として飲用していたという記録が残っています。

鹿児島大学医学部が発表した人間のアトピーについての研究によると、脂肪や糖類の摂取を控えてビタミンCやカロチンなどの抗酸化物質を摂取することで改善が見られたとの報告があり、犬のアトピーにとっても抗酸化物質が効果があることを示唆しています。

フランス海岸松樹皮抽出物は、免疫調整力をサポートすることが知られており、免疫過剰反応によるアトピーへの効果が期待されます。

発酵ゴマ抽出物

発酵ゴマ抽出物には、カリウム、マグネシウム、亜鉛、マンガン、銅などの必須ミネラル、および肝機能を昂進する胡麻特有の抗酸化物リグナン類(セサミン、セサモリン)が含まれています。

この発酵ゴマ抽出物についても抗酸化物質であるセサミンが含まれており、健康をサポートします。

酵母エキス

パンフェノンの酵母エキスではトルラ酵母を使用しており、トルラ酵母はFDAから安全性が認められているものです。

ビタミンやミネラルなどの栄養や、アミノ酸やペプチドなどの旨味成分も含まれています。

難消化性デキストリン

難消化性デキストリンとは、消化しにくいデキストリンの事を言います。 水溶性の食物繊維の一種です。安全性の高い食品素材で、血糖値上昇や脂肪吸収の抑制や、整腸作用、ミネラルの吸収をサポートする働きがあることが知られています。人用のダイエット飲料などによく利用されており、その一部は特定保健用食品(トクホ)として消費者庁から認定されています。

パンフェノンの副作用

パンフェノンは主原料としてフランス海岸松樹皮とゴマという天然素材を使用しており、化学的な薬を使用していません。そのため、薬のような副作用について心配はいりませんが、万が一を考えて与えて頂いた後の様子を確認してから与えることをおススメ致します。

パンフェノンとパンフェノンSの違い

パンフェノンはペットショップ向けに、パンフェノンSは動物病院向けに供給されているものです。パンフェノンSもパンフェノンも主原料は同じですので、殆ど同じものとなります。

アトピーにお悩みの方に

誤解を招くといけませんので、先に申し上げておきますがパンフェノンで100%治療できることはありません。その子の感受性がパンフェノンと合ったとき「その効果」は発揮されます。

引用犬の難治性疾患に対するパンフェノンの有用性

事例でも紹介させて頂いたとおり、全てのわんちゃんに効果があったわけではありません。ただ、一方で一部の難治性アトピーのわんちゃんの効果が見られたことも事実ですので、愛犬のアトピーにお悩みの方は、一度試してみる価値はあるかと思います。

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この記事の筆者

吉武 雄史UGpet Inc. 代表取締役社長

小学校の卒業文集に「ペットショップの店長になりたい」と夢を記し、20歳となり1年間アルバイトをして貯めた資金を元手として、明治大学在学中にUGペットを創業。現代表取締役社長を務める。愛犬はトイ・プードルのくるみとミニチュアダックスフントのビビ。ZENペットフードの開発者です。

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