お客様から頂いた質問を元に今回も冬の寒さ対策について書きたいと思います。
冬になると痩せてしまう子がいます。
冬は夏に比べると当然ですが寒くなります。
寒くなると、体温が下がらないようにするために体内のエネルギー消費が上がり、基礎代謝が夏よりも高くなります。
そのために、気が付くとどんどん痩せてしまう犬猫がいます。
12~2月の特に寒くなる時期は特にその傾向が強くなります。
その場合は、先日も記事にしましたが、寒さを軽減する工夫をすることです。
暖房器具で室温を高くする、直接ペットヒーターなどで体を温めるなどの方法ですね。
それでも痩せてしまう場合は与えるフードの種類、量を考えてみましょう。
写真は私の愛犬のコーギーとフレンチブルドッグですが、コーギーのジャックは、コーギーという犬種の作出の過程において、外で作業する犬種ということで、体全体が厚いダブルコートで覆われており、寒さの影響をそれほど受けません。
もう1頭のフレンチブルドッグのボルドーは油断するとすぐに冬痩せします。
見ておわかりの通り、フレブルのコートは極短毛であり、寒さの影響を受けやすいです。
人間に例えると、コーギーは洋服を着ていて、フレブルはほぼ裸に近い状態と想像するとわかりやすいかもしれません。
フレブルのボルドーは冬はヒーターにべったりですが、コーギーのジャックは12歳になった今でも、ヒーターなどには一切興味を示しません。
ベッドで丸まれば、自前のコートですぐに暖かくなるからでしょうか。
ボルドーを例に挙げると、ボルドーは通常はアーガイルディッシュのグレヴィレアアダルトを食べています。
このフードはたんぱく質の値が比較的高く、筋肉質のフレンチブルドッグに非常に合いやすいフードなのですが,脂質が比較的低めに抑えれれているので、冬のボルドーには脂質が足りません。
そこで、寒い冬の時期はアカナのラム&オカナガンアップルを与えたり、グレヴィレアに混ぜるようにしています。
グレヴィレアもアカナのラムも低アレルギー食材を使用したフードになっていて皮膚や腸がデリケートなフレンチブルドッグに合いやすいフードです。
アカナのラムは、たんぱく質はグレヴィレアとほぼ同じですが脂質がグレヴィレアの9%に対して、15%と約1,5倍高いです。
脂肪は、たんぱく質、炭水化物と比べてより高エネルギー源です。
同じ量を食べたとしても、より効率的に高カロリーの脂肪を摂取できるメリットがあります。
対して、コーギーのジャックは普段はアーガイルディッシュのシニアを与えています。
コーギーは先ほども書いたように、寒さの影響はフレブルほどは受けません。
むしろ、痩せる心配よりもコーギーは大食漢が多いので、太らせないように注意したほうがいいかも(笑)!?
ジャックの場合は常にベストコンディションをキープしていますが、冬はあえて少し脂肪を付けて寒さ対策をしています。
普段のシニアを同じ量で、カロリーの高いアダルトに切り替えるか、シニアのままで、10%ほど量を多くします(増量は個体差があります。急に増やすとうんちがゆるくなったりする場合もあるので注意してください)。
冬に痩せやすい犬種として、イタリアングレーハウンド、スムースチワワなどの極短毛の犬種などがあげられます。
全身を短くカットしているカット犬種(洋服を着せるなどして調節するとよいかもしれません)、子犬、シニア犬なども寒さに注意したほうがよいでしょう。
逆に、冬に太る犬もいます。
外が寒いからとお散歩にあまり行かずに、暖かい部屋で過ごしている子は寒さをあまり感じず、痩せるどころか、太ってしまうケースもあります。
我々人間でいう正月太りに近いかもしれませんね(笑)
暖かいお部屋で、あまり動かずに、たくさん食べ、たくさん飲む\(^^)/
その場合は当たり前ですが、フードの量は増やさないようにしてください。
来月から寒さが少しずつ和らいでくると思います。
フードや量を変える場合は少しずつ。
上手に寒い冬を乗り切りましょう。