とらじに続き、2頭目の保護犬のトイプードルがUGに来ました。絶対に幸せになってもらいます。

1頭目からだいぶ月日は経ってしまいましたが、ボストンテリアのとらじに続く、2頭目の保護犬がUGに来ました。

犬種はトイプードルです。

元の飼い主が手放した理由は飼育放棄。

犬にも流行があり、その渦中にいる犬種のトイプードル。

ぬいぐるみのように可愛くて、犬種図鑑を開けば、頭が良く、優しい犬種。と書かれています。

かくして、ペットショップに行き、モコモコの毛で覆われた、真ん丸な目をしたテディベアのようなトイプードルを家族として迎える人が増えました。

楽しくて、嬉しい毎日が続く…はずでした。

優しいというのも、きちんと育てればの話しです。

最初から大人しいトイプードルも、もちろんいると思いますが、パワフルでアクティブなトイプードルはたくさんいます。

トイプードルはとても体力があり、頭が良いということは色々と考えることも出来る犬種だと言うことです。

飼い主側が、きちんとトイプードルの気持ちを汲み取れればいいのですが、トイプードルのアピールに応じるままに生活するとあっという間にトイプードルのペースに持っていかれます。

人が大好きで、いつも一緒にいたいと考えるトイプードル。

留守番が苦手な子が多く、家の中でも常に人に付いて回る子も多いですね。

あおいも分離不安があります。

これは不安からくるものです。

今までに、「愛されている」という実感が少なかったのではないかと思います。

だから、少しでも私やスタッフが視界から消えると大騒ぎ。

いや、視界から消えなくても、フェンスや柵越しでも大騒ぎです。

ワンワン吠え、壁をガリガリし、その場でびょんびょん飛びまくる。

「店長、どこに行くの!?」

「いや、ここにいるよ。商品の品出ししてるだけだよ。」

「店長、どこに行くの!?」

「ここにいるよ。商品の発注してるだけだよ。」

「店長、どこに行くの!?」

「ここにいるよ。お客様とお話ししてるだけだよ。」

「店長、どこに行くの!?」

「コンビニに買い物に…」

「店長、どこに行くの!?」

「……………………」

時間をかけて、この子を愛し、本当の意味で自信を持たせる必要があります。

自信がないからいつも不安げでピリピリした空気をまとっています。

自信がないから、お散歩に行って、他の犬が前から来たり、「可愛いわねー。」とじっと目を見つめられただけで、緊張が高まって、飛びかかって、吠えます。

我々スタッフ、UGチームはあおいを特別扱いしません。

辛かったことは、もう過去のこと。

これからは楽しく、明るい未来が待っているのです!

この子に対して、同情や可哀想という感情はいりません。

そういう感情を持ちながらこの子と接すると、それが伝わり、可哀想な子に育ってしまいます。

いつも言うように、お散歩のときに、リードを持つ人が緊張していると、それはリードを伝わって犬にも伝わります。

それは室内にいるあおいも同じなのです。

我々スタッフ、UGチームの犬たちは笑顔で楽しく♪

一定のリズムがある空間で過ごさせる。

楽しい空間であおいを包み込む。

笑顔で、普通に接すること。

最初は、下手に声をかけることはしませんでした。

あおいも、最初は知らない場所のお店で、我々スタッフに慣れる前は現状を把握するので精一杯です。

余裕がない状態でいくら話しかけても、緊張や不安を増幅してしまうことがあるからです。

実際に最初は話しかけると、ぶるぶる震えていました。

自分の置かれている状況がわかっていないからです。

何日かかってもいいから、自分でUGがどういう場所で、どういう人がいて、どういう犬がいるのかを考え、納得させなければいけません。

数日は、じっとしながら、近くに犬が来ればムキムキしながら、緊張した面持ちで過ごしていました。

それでも、目と耳は、ずっと店内の様子を観察しています。

でも、UGにはいじめる人間も、犬もいません。(みやびとさんごは、しょっちゅうちょっかいを出しにいって怒られてますが笑)

日に日に、少しずつ動く回るようになり、犬にもムキムキするのが減り(ビビリながらの本気ではないムキムキは、誰にも効かないのを理解したようです)、「あおい」という名前をすぐに覚え、ぶるぶる震えていたのが、呼んだらこちらに来るようになりました(^^)v

写真は、車でUGに連れて来るときの写真です。

「また私をどこかに連れていくの?あなたは誰?」という暗い表情、暗い目。

胸が痛くなりました…。

「大丈夫、うちに来たら楽しいよ?君よりも小さいけど、頼りになるリーダーのポメの小次郎がいて、ちょっと元気すぎるかもしれないけどみやびってトイプードルもいて、他にも友達がたくさんいるよ。誰もいじわるしない。うちに慣れたら、もう一回、もう一回だけお家が変わるけど、そこできっと幸せに暮らせるから。それまではうちらが家族だよ。もう大丈夫だから。」

それでも、初日は私が帰ろうとすると一人にしないでくれ、置いて行かないでくれと大絶叫。

不安がすごすぎて、緊張と不安から体をブルブル震わせ、舌をハアハアするパンティングが落ち着かず、終電ギリギリまで一緒にいて、落ち着かせました。

心の傷は深いと感じました。

それでも、元々あおいは気が強くて、意思表示の強い女の子です。

周りでは毎日、ギャーギャー言いながらプロレスごっこをしているのを見て、最近では一瞬ですが、そこに加わろうとするしぐさも見せるようになりました。

グジャグジャに固くこんがらがった糸が少しずつほどけるように、硬い氷が少しずつ溶けるように、暗く、悲しそうな表情や目は緩やかに変わり、笑顔が増えてきています。

毎日、毎日少しずつの変化。

それが、たまらなく嬉しくもあり、たまらなく可愛いのです。

お店に来て1週間が経ち、だいぶ分離不安は減り、自信が付いてきたように思います。

きっと大丈夫。

あおいには絶対に幸せになってもらいます。

全ての子に幸せになる権利があります。

あおいは、UGのお客様にお渡ししたいと考えています。

フォローは私とお店で全力でします。

人が大好きで、笑顔が素敵な子です。

どうか、よろしくお願い致しますm(__)m