犬の避妊手術、そのメリットとデメリット

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1544979_650959088284177_812854627_nメスのわんちゃんを飼い始めた場合、一度は検討することになるであろう「避妊手術」について、そのメリットとデメリットを紹介していきます。

避妊のメリット

望まない妊娠を防げる

当たり前のことですが、避妊をすれば望まない妊娠を防ぐことになります。散歩中やドックランなどで目を離した隙に起こってしまうような事故は無くなります。

統計上、寿命が伸びる

The initial dataset contained 80,958 records of dog death. When juvenile dogs and those with unknown sterilization status were removed there were 70,574 FC dogs, representing 185 breeds. The average number of diagnoses recorded per dog was 2.9 (range 1?32). Overall, 30,770 (43.6%) dogs were intact and 39,804 (56.4%) dogs were sterilized at the time of death. The mean age of death for intact dogs was 7.9 years versus 9.4 years for sterilized dogs.(中略) We found that sterilization significantly affected survival in both males ( = 446, P <10 ?6 ) and females ( = 1372, P <10 ?6 ) ( Figure 1A ).Sterilization increased life expectancy by 13.8% in males and 26.3% in females among the FC dogs.

引用Reproductive Capability Is Associated with Lifespan and Cause of Death in Companion Dogs
Copyright: c 2013 Jessica M. Hoffman et al.

ジェシカ・M・ホムマンらは、80,958頭の犬(子犬や避妊去勢されたか不明の犬を除くと、その対象は70574頭185犬種で、30,770頭は健康な犬で、39804頭の犬が去勢避妊済みだった。)で避妊去勢治療における調査を行った結果、避妊去勢済みだった犬の平均寿命は9.4歳だったのに対して、していない犬は7.9歳だった。そして、去勢をおこなったオスは13.8%寿命が伸び、避妊をおこなったメスは26.3%寿命が伸びていたと発表しています。統計的に見ると、避妊をすることで平均寿命が伸びることが示唆されています。

また、去勢したオスよりも、避妊したメスのほうが、より寿命が伸びたことがこの調査では示されています。

特定の病気のリスクが減る

いくつかの病気の発生確率が下がるという研究・調査結果が発表されています。

子宮蓄膿症

犬、猫の子宮蓄膿症を比較する目的で発症傾向、臨床症状および血液検査の調査を実施した。材料は昭和55年4月~59年9月に北海道大学獣医学部家畜病院で、子宮蓄膿症と診断された犬76、猫39である。犬子宮蓄膿症は21品種で発症率は3.9%、猫子宮蓄膿症は4品種にみられ発症率は4.8%であった。(後略)

引用犬および猫子宮蓄膿症の発症傾向、臨床症状と血液検査所見について P272 – P276
出版日:1985年 / 北海道大学獣医学部

1985年とやや古いデータにはなりますが、北海道大学の調査結果によると、4年半の調査で3.9%の犬が発症していたという調査結果が有ります。

nearly eliminates the risk of pyometra, which otherwise would infect about 23% of intact female dogs; pyometra kills about 1% of intact female dogs.

引用Long-Term Health Risks and Benefits Associated with Spay
Neuter in Dogs , Laura J. Sanborn, M.S. , May 14 2007.

2007年に発表されたラトガース大学(ニュージャージー州内最大の大学)のローラ・J・サンボーン科学修士の論文によると、避妊していない雌犬の約23%が発病し、約1%を死に至らしめる子宮蓄膿症を殆ど予防できるとしています。

犬ではマルチーズの発症例が多く、7~10歳齢のものについて多くみられ、64.4%が未経産のものであり、発症率は4.2%である。猫では雑種の発症例が多く、1~4歳齢で多く見られ、64.5%が未経産、発症率は3.2%であった。最終発情から発症までの期間は、犬猫ともに3カ月以内のものが多かった。症状では、下痢、便秘、嘔吐が半数にみられ、帯下排出は犬で94.4%、猫で全例に認められた。白血球数は1万~2万/m立方mの症例が多かった。

引用犬および猫子宮蓄膿症の発症傾向、臨床症状と血液検査所見について P177 – P178
出版日:1985年 / 北海道大学獣医学部

この調査ではマルチーズの発症性が多く、高齢期にかけて発病が多かったと報告されています。犬種に関わらず、高齢期のほうが発病率が高いと言われています。

2007年に発表されたHagmanらが行った子宮蓄膿症の手術成績では58頭中4頭死亡し、その4頭の内2頭は心筋障害、残りの2頭は死因不明だった。

子宮蓄膿症は放っておけば死に至る病気ですので治すには手術が必要とされます。その手術について、Hagmanらの2007年度の統計においてその死亡率は約6.8%となっており、子宮蓄膿症の手術は必ずしも成功するものではない手術といえるでしょう。子宮蓄膿症にかかる犬の多くは高齢で体力が衰えているため、手術に体が耐えられないケースも有るのではと推察されます。

子宮蓄膿症は、避妊手術をした場合にはほぼ100%予防することが出来ます。

乳腺腫瘍

犬の0~12歳の契約を対象(106,509頭)として、給付金請求データをもとに乳腺腫瘍の発症率、つまり犬の全契約頭数に対する乳腺腫瘍の請求のあった犬の割合を調べたところ、女の子で2.86%、男の子で0.04%であった。(中略)避妊手術をうけていない女の子の犬の乳腺腫瘍の罹患率が3.5%と、避妊手術をうけている女の子の犬の乳腺腫瘍発症率0.7%よりも、高かった。
※契約期間中に、腫瘍疾患で1 日以上通院した犬を「発症した犬」とし、各犬種の契約頭数に対して「発症した犬」の割合を算出。

引用アニコム家庭どうぶつコラム Vol.009 / アニコム損害保険株式会社 , 2009年12月24日

日本のペット保険会社であるアニコム損害保険株式会社の調査結果によると、メス犬全体で約34.9頭に1頭(2.86%)がペット保険契約中に乳腺腫瘍にかかり、避妊手術をした犬はしなかった犬と比べてリスクが1/5になっており、避妊手術をすることで乳腺腫瘍になるリスクが大幅に低下されたことが示唆されています。

  • 雌犬に最も多い悪性腫瘍
  • 年間発生率は198/10万頭
  • 摘出された腫瘍の約30%が悪性
  • なりやすい犬種はダックスフント及びポインター、なりにくい犬種はコリー及びボクサー

引用Tumors in domestic animals, 4th ed., p.575-606, Blackwell, 2002.

(生涯発生率ではなく)年間発生率が0.198%と、約526頭に1頭の割合で年間発生しています。注意したいのは、これはオスメス含めてのデータである可能性が高いことです。アニコムのデータから分かる通り、乳腺腫瘍はメスのほうが圧倒的にかかりやすい腫瘍の一種です。

if done before 2.5 years of age, greatly reduces the risk of mammary tumors, the most common malignant tumors in female dogs.

引用Long-Term Health Risks and Benefits Associated with Spay
Neuter in Dogs , Laura J. Sanborn, M.S. , May 14 2007.

ラトガース大学のサンボーン理学博士の論文では、2歳半までに避妊手術をすれば、雌犬にとって最も罹りやすい一般的な腫瘍である乳腺腫瘍になるリスクが大きく低下すると書かれています。

Bitches spayed before any estrous cycles had approximately 0.5% of the mammary cancer risk; those that had only 1 estrous cycle had 8%, and animals that had 2 or more estrous cycles before neutering, 26%.

引用Factors Influencing Canine Mammary Cancer Development and Postsurgical Survival , Schineider R. 1969

また、乳腺腫瘍の発病率について、避妊手術をしていない犬と比べて、初回発情前に避妊手術した犬は0.5%、1回目の発情後に避妊手術した場合には8%、2回目の発情後に避妊手術した場合には26%となったという調査結果がありますが、調査対象の頭数も少なく、1969年と大変古いデータです。

2015/3/7追記
こちらの論文に関して様々な方からのご意見を頂いており、大変古いデータの上にこの論文自体の有用性に疑問があるため参考にしないほうがよいと考えます。

Due to the limited evidence available and the risk of bias in the published results, the evidence that neutering reduces the risk of mammary neoplasia, and the evidence that age at neutering has an effect, are judged to be weak and are not a sound basis for firm recommendations.

引用The effect of neutering on the risk of mammary tumours in dogs–a systematic review.
(c) 2012 British Small Animal Veterinary Association.

また、2012年にイギリス小動物学会から発表された論文において、「避妊手術をする時の年齢が効果があるという証拠は弱いと判断される」と発表されており、避妊手術を行うタイミング(時期)と乳腺腫瘍の発生率との関連性はまだよく分かっていません。

これらの様々なデータから考えて、避妊手術を行うと乳腺腫瘍のリスクが下がることは間違いないが、乳腺腫瘍は子宮蓄膿症と比べて発生確率は低いようです。しかし、乳腺腫瘍も年齢が上がるに連れ、発病確率が高くなり、高齢になれば体力の問題で手術の成功率が低下します。

その他の予防できる疾患

子宮内膜炎や子宮腫瘍、卵巣腫瘍、鼠径ヘルニアなど子宮・卵巣に係る病気は予防できます。肛門周囲瘻のリスクも低減されます。

発情(ヒート)に伴う問題

他のオス犬への影響

ヒート中はオス犬を興奮させる行動やフェロモンを出すため、オス犬を引き寄せます。その結果、他の飼い主の犬に迷惑をかけたりするケースが出てきます。

発情中は、ドックランやドックカフェなどには入らないように配慮することになりますし、散歩中も注意が必要となります。

ストレスの軽減

発情がなくなるため、落ち着きがなくなったり、甲高い鳴き声を上げる、攻撃的になる等の発情に伴う行動がなくなります。ヒート時は、飼い主の言うことを聞かなくなったりするケースもあるようです。

避妊をした場合、これらの発情(ヒート)に伴う影響は全て解決されます。

避妊手術のデメリット

避妊手術でメリットが有る一方で、デメリットも存在します。

子供を産めなくなる

避妊手術をした場合に、その後に産ませたいと思ったとしても産ませることは出来ません。

避妊手術自体のリスク

麻酔のリスク

避妊手術は麻酔を使用して行われます。その麻酔自体に死亡リスクがあります。

Dave Brodbelt氏の論文(Perioperative mortality in small animal anaesthesia)によると、健康な犬や猫の0.1~0.2%が、病気の犬や猫の0.5%~2%が麻酔関連で死亡していることが示されています。

また、極稀に麻酔薬に対してアレルギーを持っている可能性もあります。

麻酔導入方法が注射なのかガスなのか(ガスのほうがアレルギー反応が起こりにくいとされています)、麻酔からの覚醒時等の窒息を防ぐ体制が整っているか、等に注意をする必要があります。

縫合糸反応性肉芽腫

手術で使用した縫合糸が原因でおきる肉芽腫の事を言います。避妊手術にかかわらず、縫合糸を使用した場合に起こる可能性がごく稀にあります。縫合糸に絹糸を使用した場合により可能性が高くなりますが、その他の糸でも発病する可能性があります。

犬種ではダックスに多いと言われています。

特定の病気のリスクが増える

避妊手術でリスクが減る病気がある一方で、リスクが増える病気もあるという調査結果(ラトガース大学のサンボーン理学博士の論文)があります。

  • if done before maturity, increases the risk of osteosarcoma by a factor of 3.1; this is a common cancer in larger breeds with a poor prognosis
  • increases the risk of splenic hemangiosarcoma by a factor of 2.2 and cardiac hemangiosarcoma by a factor of more than 5; this is a common cancer and major cause of death in some breeds
  • triples the risk of hypothyroidism
  • increases the risk of obesity by a factor of 1.6 ? 2, and with it the many associated health problems
  • causes urinary spay incontinence in 4-20% of female dogs
  • increases the risk of persistent or recurring urinary tract infections by a factor of 3-4
  • increases the risk of recessed vulva, vaginal dermatitis, and vaginitis, especially for female dogs spayed before puberty
  • doubles the small risk (<1%) of urinary tract tumors
  • increases the risk of orthopedic disorders
  • increases the risk of adverse reactions to vaccinations

引用Long-Term Health Risks and Benefits Associated with Spay
Neuter in Dogs , Laura J. Sanborn, M.S. , May 14 2007.

Google翻訳の多大なご協力のもと、私の拙い英語力での日本語訳は以下のとおりです。

  • 成長期に行われた場合、骨肉腫のリスクが3.1倍になる。骨肉腫は大型犬に発症するがんでは一般的なものである。
  • 心臓血管肉腫によるリスクが2.2倍に、脾臓血管肉腫のリスクが5倍以上になる。これらは一部の犬種で一般的ながんの一種で、死亡の主要因である。
  • 甲状腺機能低下症のリスクが3倍になる。
  • 多くの疾患の原因となる肥満のリスクが1.6倍から2倍になる。
  • 避妊した雌犬の4~20%が尿失禁症になる。
  • 尿路感染症のリスクが3~4倍になる。
  • 外陰部の炎症や膣炎のリスクを増大させる。特に成長期に避妊した雌犬はその傾向が顕著になる。
  • 尿路腫瘍の小さなリスク(発症率1%以下)が2倍になる。
  • 足や関節の障害が発生するリスクが増大する。
  • 予防接種(ワクチン)の副作用のリスクが増大する。

骨肉腫

骨肉腫は転移速度が高いため、死亡率も高いがんの一種です。ただ、発病率はかなり低い(0.1%以下と言われています)がんで、小型犬より大型犬に多く見られます。

血管肉腫

血管肉腫は、大型犬(特にジャーマンシェパード、ゴールデンレトリバー)に多いがんの一種です。小・中型犬に発病することは稀で、全犬種でも発生する全てのがんの中で内血管肉腫が占める割合は0.1%以下に過ぎないと考えられています。

甲状腺機能低下症

甲状腺ホルモンを分泌する内分泌器官である甲状腺の機能が低下する病気です。脱毛や毛が薄くなったりするの症状の他、元気がなくなる、寒がりになる、甲状腺ホルモンの不足が原因で全身に症状が現れます。発病率は1%以下と言われています。

小型犬よりも、ゴールデンレトリバー、シベリアンハスキー、シェットランドシープドッグ(シェルティ)、ドーベルマン、柴犬などの中大型犬に多く発病します。

肥満

子宮等のカロリー消費が無くなることとホルモンバランスの変化が原因により、基礎代謝量が下がるため、肥満のリスクが上がります。

肥満は、外傷や整形外科(代表的なものはヘルニア)、内分泌器、心臓血管、腫瘍などの様々な疾患の間接的な原因や悪化要因になります。

尿失禁症(尿もれ)

尿失禁症は、小型犬よりもゴールデンレトリバーやラブラドールレトリバー、ドーベルマン、ボクサーなどの中~大型犬に多く見られる傾向にあるようです。ホルモン分泌との関係が示唆されており、ホルモン治療での継続的な対応が必要となるケースが多くあります。

外陰部の炎症や膣炎

膣炎は、膣が細菌感染して炎症を起こす病気です。

尿路腫瘍

尿路腫瘍は、尿管や膀胱等の尿路において発生する腫瘍のことです。原文にも有りますが発病率は1%以下です。

足や関節の障害が発生するリスク

股関節形成不全などになるリスクが上昇するようですが、これは避妊手術をした結果、肥満のリスクが上がることと関係があるようです。

肥満は骨や関節に負担をかけるため、避妊手術をした場合には、より体重管理に注意する必要があります。

予防接種(ワクチン)の副作用

統計的にワクチンに対してのアレルギー発生率を上昇させるようです。(避妊手術をしていなくてもそうですが)不必要なワクチンの摂取は避けるようにしましょう。

性格の変化

避妊手術により、稀に性格が変化することがあるという報告があります。

ドッグショーに出れなくなる

一般の方にはあまり関係がないかもしれませんが、避妊をした犬はドックショーに出陳することができなくなります。

子宮卵巣全摘出か、子宮を残して卵巣のみ摘出するか

OVH is technically more complicated, time consuming, and is probably associated with greater morbidity (larger incision, more intraoperative trauma, increased discomfort) compared with OVE.

引用Making a rational choice between ovariectomy and ovariohysterectomy in the dog
a discussion of the benefits of either technique, Vet Surg. 2006 Feb

子宮を残す手術をする場合、子宮を取り出さない分、切開したり切除する部分が少なくすみ、手術時間も短く、体への負担を抑えることが出来ます。この論文では、どちらの手術(子宮を残した場合と子宮も摘出した場合)でも、子宮内膜炎や子宮蓄膿症、尿失禁症等の泌尿生殖器疾患の長期的な発生率に有意差は認められなかったとしています。

手術

手術を行う場合には、事前の検査と麻酔処置が必要になります。

費用

手術費用(手術に必要な事前検査等含む)は2万円から5万円程度に設定している動物病院が多いようです。術式や動物病院の設備のレベル、動物病院の立地地域によって異なります。

また、小型犬より大型犬の方が手術費用は高く、小型犬より20%~40%程度高い価格設定になっているケースが多いです。

通常は、感染症予防を目的とした抗生物質と痛み止めが処方されます。金額は数千円でしょう。

補助金について

市区町村によっては、犬の避妊手術に数千円の補助金を出している地域もあります。市区町村によって条件がありますので、事前に確認をしておく必要があるでしょう。

歯石除去

避妊手術の際に、全身麻酔が必要となるために、歯石が付いている場合には手術と合わせて行うことが出来ます。

避妊手術後の経過

避妊手術をした後は、大半の場合、傷口をなめたり掻いたりしないようにエリザベスカラーや保護服をつけて数日を過ごすことになります。お散歩についても数日間は控えたり、激しい運動も避けたほうがよいでしょう。

その後、傷口の経過を見ながら抜糸となります。手術から抜糸までの期間は一般的に1週間から2週間程度です。

避妊手術をするべきか、しないべきか

近年は様々は研究や調査により、避妊によるメリットやデメリットがわかりつつあります。

また、私自身はするべきともしないべきだとも思っておりません。情報を元に、避妊手術を行うべきか否か飼い主様一人一人がご判断頂ければと思います。その判断への助けに少しでもなればと思います。

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この記事の筆者

吉武 雄史UGpet Inc. 代表取締役社長

小学校の卒業文集に「ペットショップの店長になりたい」と夢を記し、20歳となり1年間アルバイトをして貯めた資金を元手として、明治大学在学中にUGペットを創業。現代表取締役社長を務める。愛犬はトイ・プードルのくるみとミニチュアダックスフントのビビ。ZENペットフードの開発者です。

犬の避妊手術、そのメリットとデメリット」への8件のフィードバック

  1. 岡村 敦子

    バーニーズマウンテンのメス、1歳4ヶ月になります。避妊を考えてますが、こちらのデメリット記事を読み悩んでます。失禁、癌は、どの位の割合で発症しますか?
    又、大型犬のエサでブラックウッドは、信頼できますか?

    よろしくお願いします。

    返信
    1. 吉武 雄史 投稿作成者

      岡村様、コメントありがとうございます。

      > 失禁、癌は、どの位の割合で発症しますか?
      失禁はこの論文(Long-Term Health Risks and Benefits Associated with Spay)では4~20%とかなり広い範囲での確率で示されています。大型犬に多いようです。
      骨肉腫については、小型犬に比べると大型犬のほうが発病する確率の高い癌とされていますが、癌の中では比較的低い確率で発症する種類のものです。

      犬種(体格)によって発病率は異なることもあり、
      正確な割合が分かる調査結果が見つかりませんでした。

      > 大型犬のエサでブラックウッドは、信頼できますか?
      当店で取扱がないので原材料のみから判断を致しますと、アーテミス アガリクスなどのほうがコストパフォーマンスが良いように思います。

      ブラッグウッドの主原料はチキン、コーンで、アーテミスはチキン、ターキー、玄米と高品質な原料を使用しており、繊維質源でもブラッグウッドはビートパルプ(表記では乾燥てんさい)を使用しているの対して、アーテミスはチコリ根を使用しています。チコリ根のほうが高品質で高価な繊維質源です。

      ブラッグウッドも決して悪いフードはないようですが、同じ価格帯のアーテミスとブラッグウッドを比較した場合であれば、私でしたらアーテミスをオススメ致します。

      返信
  2. 高橋

    乳腺腫瘍の発病率「0.5%、8%、26%」について
    ほかのウェブサイトでもよくこのデータが発病率(or発生率)として紹介されていますが、実際の論文を見ると、これは未避妊の犬と比較しての「relative risk」でした。仮に未避妊犬での発生率が20%だとしたら、2回目のヒート後に手術をした犬での発生率は20%×26%=5.2%です。
    吉武様が引用されているように、論文サマリでは単に「risk」となっているので、誤解されやすいのだと思います。

    「発病率」として紹介すると、「2回目の発情後に手術しても4頭に1頭くらいの割合で発生する」と解釈されてしまうので、表現を変えていただけないでしょうか。(私は避妊の推進派でも反対派でもありませんが、ウェブで誤解が広まっていることに不安を覚えました…)

    よろしくお願いします。

    返信
    1. 吉武 雄史 投稿作成者

      高橋様

      コメントありがとうございます。

      表現が不足しておりまして申し訳ありませんでした。「避妊手術をしていない犬と比べて」という文を追記致しました。ご指摘、誠にありがとうございました。

      返信
      1. 高橋

        早速、追記していただきありがとうございました。
        専門情報をこのようにわかりやすくまとめているサイトは少ないので、大変ありがたいです。私を含め大勢の方が参考にしていると思います。

        返信
        1. 吉武 雄史 投稿作成者

          高橋様

          ありがとうございます。そのように仰って頂けると大変励みになります。

          返信
  3. 木村

    避妊と乳腺腫瘍に関する1969年の論文は読みましたか
    その論文は後向きの症例対照研究です
    発生率を比較していないのです
    従ってrelative riskではなくオッズ比になります

    また、その論文では有意差が示されていませんので、結論としては
    避妊で乳腺腫瘍が減るかどうかは不明である、となります

    発生率を比較していない論文ですので訂正をお願いします

    貴方の様に多くの獣医がこの間違いを放置してメリットであるかの様に書いています
    間違いの説明で多くのペットが苦しんでいる現状は異常です

    因みにシステマティックレビューでは避妊で乳腺腫瘍が減ることはないとの
    結論です

    返信
    1. 吉武 雄史 投稿作成者

      木村様

      コメントありがとうございます。

      この論文に関して他の方からもご意見を頂いており、結果この論文に関しては参考にしないほうがいいとの追記を行いました。ご指摘ありがとうございました。

      返信

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