トイプードルのあおいが先日、無事に卒業しました!!
あおいがUGに来ることになったきっかけは、先月初旬にお友達のトリマーから、私に1枚の写真が送られてきたことから始まりました。
見た目がとても可愛らしいトイプードルの写真でした。
「何?どうしたの?可愛い子じゃん♪」と返事をすると、「飼育放棄された子だよ。前に話したことあったよね?」と返事がありました。
以前からこの子の話しは幾度となく聞いていました。
同居している犬に毎日いじめられ、なぜか飼い主である人間も助けてくれない・・
結果、この子は飼育放棄されました。
話を聞くたびにほんの少し、UGに迎えられるかなぁと思いましたが、正直いってホテルも合宿も多い現状では、保護犬をお店に迎えることは難しく、うちでは無理かな・・という感じでした。
しかし、写真を見た瞬間に私のスイッチが入ってしまいました。
人間の都合で振り回される犬たち。
簡単に抱っこをさせて簡単に販売してしまうペットショップ。
子犬を育て、「飼い続けること」がゴールではなく、「子犬を買うこと」がゴールになってしまっている衝動買いをしてしまう人。
それらの結果、成長するにつれ、こんなはずじゃなかった、こんな犬だとは思わなかった、こんなに大変だとは思わなかったと簡単に捨てられ、手放される犬たち。
言葉を話せない犬たちは、どんな気持ちでいるのでしょう?
最後までお家に帰れると信じている子、怖くてブルブル震えている子、パニックになってしまう子。
最終的には、最悪の結果になることも。
もう少し、犬を、いや命を預かるのだということを真剣に考えてもいいのではないかと思います。
友達のトリマーはUGの合宿のこともよく知っていて、UGのファンであり、この子をUGで預かってもらい、信頼できるUGのお客様に飼われて、飼主に捨てられたこの子が、幸せなシンデレラ・ストーリーを掴んでもらいたいと言ってくれました。
しかし、いくら私がよくても、スタッフの協力がなければ、保護犬を育てることはできません。
スタッフも快く承諾してくれ、代表もお店やスタッフの負担にならなければということで、UGに迎えることができました。
飼い主が決まるまでの呼び名はあおいになりました。
お店に来た直後の様子は先日書いた記事で詳しく書いてあります。→とらじに続き、2頭目の保護犬のトイプードルがUGに来ました。絶対に幸せになってもらいます。
今までの経験から、愛されているという実感が少ないがゆえに心に傷がしまったあおい。
お迎えにいったときに、薄暗い車の中で撮った写真。
この深い悲しみに満ちた目を絶対に忘れてはいけないと思いました。
この目にさせたのは人間です。
ならば責任を持って我々人間がこの悲しい目を変えてあげたいと思いました。
UGに来たからには絶対に幸せになってもらいます。
悲しかったのは過去のこと。
今日からは前を向き、前進していかなければなりません。
UGに来てからは、どうしてよいかわからず分離不安がすごく、パニックを起こしたようになることもありました。
それでも少しずつ、少しずつお店に慣れ、我々スタッフに慣れ、小次郎やみやびにも慣れて、落ち着いていきました。
最初は表情が硬かったあおい。
みんなは遊んでいても、常にこちらを見続け、どこかに行かないか心配しているようでした。
この写真も、
この写真も、あおいだけこちらを見ています。
またどこか別のところに行くのではないか?
またいなくなってしまうのではないか?
そんな風に訴えているようにも見えました。
前のお家でのトラウマがあったせいか、最初はどの犬にも唸り、近づけさせなかったあおい。
でしたが、その悲しみや怒りに満ちた壁をぶち壊す力がUGの群れにはありました(^^)v
小次郎は、あおいを優しく見守り、みやびとさんごは、あおいが唸っても、歯をムキムキしても、本気の攻撃性があるわけではなくて、怖がっていることをすぐに見抜きました。
あおいが噛んでも、それでもあおいに甘え、ちょっかいを出し続ける2頭を、あおいは認めるようになり、そこから次第に他の犬にも怯えなくなっていきました。
最初は怖かった群れのメンバーはいつしか頼れる仲間だということに気が付いたあおい。
ここには、あおいをいじめる犬はもういないのです。
小次郎、みやび、あおいの3頭でのお昼寝は定番のものとなりました(*´∀`*)
みんなと一緒に初めてお昼寝した瞬間の写真です。
嬉しかったです。
ぎこちない感じでしたが、甘えてくれるようにもなりました。
最初はこの部屋に入れなかったあおい。
警戒しながら、毎日少しずつ慣れていきました。
表情も少しずつ穏やかになり、ピリピリした空気が無くなっていくのがわかりました。
みんなと一緒にご飯を食べ、
さんごと一緒にお昼寝をし、群れにはすっかり慣れました。
ご飯を食べるのが大好きで、他の犬のご飯も躊躇せずに食べようとするあおいにフセを教えましたが、あおいのフセは地面に顎もびっちり置く変わったバージョン(*≧∀≦*)
でも、このフセの姿が可愛くて、私はご飯のたびに笑ってしまうのでした。
ねー、もういいんじゃない?
早く食べさせてよ。
別のフセバージョン!?
この上目使いが最高に可愛いのです♡
お店に来てから、このブログやFacebookであおいのことを載せた直後に、あおいを気にして、お客様が声をかけてくださいました。
あおいは、UGのお客様にお渡ししたいと考えていたので、お客様の申し出は本っ当に嬉しくて、でも、大切なお客様だからこそ大丈夫だろうか・・と、とにかく心配で、じっくりと慌てずに話しを進めることにしました。
あおいは、前のお家でいじめられていましたが、日が経つにつれ、あおいも気が強い部分があり、それもいじめられる原因の一つであることがわかってきました。
人は大好きなので、そこはあまり問題ではなく、先住犬のもなかちゃんとの相性がネックになっていました。
もなかちゃんは、優しく、あおいが強く出たらどうなるだろう?という心配がありました。
お泊りにいったり、もなかちゃんがお店に遊びにきたり、何度もお客様は足を運んでくださり、一度は無理かな・・という時もありましたが、そこも乗り越えて、様々な準備を経て卒業することになりました。
良い意味でもなかちゃんとあおいは性質が似ていました。
明るく、頭が良く、キレイ好きで、人が大好き。
ベタベタに仲良くなることを目指すのではなく、同じ空間にいれる仲間になれればよいのではないかという話しになりました。
最初はあおいに戸惑っていたもなかちゃんも、あおいにいざというときには注意出来るくらいになり、いよいよ卒業することになりました。
正直言って、あおいにはまだクリアしなければいけない問題がいくつかあります。
良いところ、悪いところ、それらも含めて、ケアしていきたい、むしろそれもあおいの個性、可愛いと仰ってくださったお客様にお渡しすることが出来て本当に嬉しいです。
元々のUGのお客様なので、何かがあったらすぐに我々がフォロー致します。
お客様も「UGや店長が近くにいるから安心です。」と仰ってくださっています。
名前はあおいから「あんず」に変わりました♪
もなかとあんず、可愛くてピッタリだと思います(^^)v
そして、お客様のお家に行ってから、お客様から1枚の写真が送られてきました。
卒業する日に買ってもらった、新品のふかふかのベッドで、一時は仲良くできるかな?と心配だったもなかちゃんと同じ空間で穏やかな顔で眠るあんずの姿がそこにはありました。
嬉しすぎて、私は泣きました。
ほんの2ヶ月前まで過酷な環境にいたあんず。
お家を何度も変わり、犬にいじめられ、そのいじめから人間からも助けてもらえずに、孤独だったあんず。
でも、もう心配はいりません。
優しい家族、あんずと同じ性格の人が大好きで甘えるのも好きなもなかちゃんと、落ち着けるお家であんずはこれから幸せに暮らします。
お母さんにも言いましたが、あんずは回り道はしましたが、結果的にはこのお家に来る運命だったのだと思います。
あんずがこれからも幸せでありますように。
UGに来て、たくさんの仲間が出来ました。
UGに来た日の、あの絶望的な悲しい目をすることはもうないでしょう。
これからは大好きな家族と毎日、笑って過ごせるのですから(*^^*)
あんず、おめでとう!!
最初は怖かったと思うけど、よく頑張ったね。
これからもよろしくね。
今回、お客様になぜ子犬ではなく、保護犬のあんずを家族として迎えいれようと思ったのかをお聞きしました。
以下、お客様からの返答です。↓↓↓
2頭目を飼いたいとは思っていませんでした。
でも、将来犬と一緒の生活は続けたいと思っていました。
そして、今度は保護犬の面倒をみたいと考えていたんです。
しかし…もなかが難しい子なんで今は無理だと思ってました。
UGペットさんのブログをみて、あおいに興味を持ちました。
会いに行くと、運命を感じ引き取りたい気持ちが出たんです。
私が幸せにするぞ!という気持ちが溢れ。
お散歩・お預かりを通して あんずと関わり益々可愛く思え…。
もなかと合わないかもしれないと思いつつも諦められず、 もなかをUGペットさんに預けながら、大丈夫かも。と思い、家族を説得しました。
色々と準備があり、引き取りが遅くなりましたが、本当に無事に引き取れてよかったです。
もなかもあんずも落ち着いてます。
ありがとうございました。m(__)m
返事を読ませて頂いて、あんずをUGに連れてきて良かったと思いました。
そして、UGでリハビリと心のケアを期待し、UGのお客様にあんずを飼ってもらいたい、と声をかけてくれた友達のトリマーにも感謝します。
誰かが一人でも動かなければ、今回の譲渡は成り立ちませんでした。
多くの頭数は出来ないかもしれないけれど、自分たちで今やれることをする。
きちんとした情報を発信していくこと。
小さなことだけれど、それらが繋がった結果が、あんずの幸せに繋がりました。
次はいつになるかはわかりませんが、また保護犬を迎えた時には、とらじやあんずと同じように、幸せになってもらうために全力を尽くしたいと思います。
最後に、犬って本当に最高なのです!!
全ての犬に幸せになる権利があります。
人と犬の幸せのために。
UGペットのコンセプトに恥じないように、これからも精進していきたいと思います。