フィラリア予防の時期と薬の種類

カテゴリー: コラム
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今年から犬のフィラリア症について、又フィラリア症予防についての疑問や悩みをスッキリ解消して、愛犬とのハッピーライフをおくりましょう。

犬のフィラリア症って何?

フィラリアは寄生虫で、別名「犬糸状虫」と呼ばれています。このフィラリアが犬の体内に入り込み、白く細長い糸のように成長して、心臓や肺動脈に寄生した結果、咳がでる・元気がない・食欲がないなどといった症状に始まり、尿に血が混ざる・呼吸が苦しくなる等重篤な症状まで悪化し、最悪の場合は死に至る場合があります。このフィラリア症は犬種やライフステージ・体調に関わらず感染してしまう可能性があります。

フィラリアの感染経路は?

  1. フィラリアに感染している犬の体内でフィラリア成虫が子供を産む。
  2. フィラリアに感染している犬の血を蚊が吸う
  3. 蚊の体内で犬への感染能力を持った幼虫になる
  4. 蚊が犬の血を吸う→蚊が犬の血を吸うとき、犬の体内にフィラリア幼虫が入り込みます。
  5. 感染

フィラリアに感染した時の症状

フィラリアが体内に入ってしばらくは、犬に症状はあらわれず、数年経ったことに急に症状が出始めます。元気がない・息づかいが荒い・咳をするようになった等の症状が出始めた場合は、すでに重症化している場合が多く、治療が遅れた場合、心臓や肺、肝臓などが機能不全となって死に至る可能性もあります。万が一フィラリア予防を怠っていて、犬に次のような症状があらわれた場合は、すぐに病院に連れて行く必要性があります。

主な症状

咳・元気がなくなる・散歩を嫌がる・食欲がない・息づかいが荒い
ふらふらしている・血尿がでる・貧血・嘔吐する・お腹に水がたまる

これらの苦しい思いを愛犬にさせないためにも、的確なフィラリアの予防が非常に重要です!!

フィラリア症予防のメカニズム

フィラリア予防の多くは、体内にフィラリア幼虫が入ってくるのを防ぐものでも、血管中に侵入してしまった幼虫を駆除するものでもなく、蚊を媒介して入ってきたフィラリア幼虫が犬の皮膚の中で脱皮を繰り返し、成長して血管に侵入する前までの期間に幼虫を駆除するものです。つまり、今月投与したフィラリア予防薬は前の月又は前々月に蚊に刺され体内にはいってしまったフィラリア幼虫を駆除します。このため蚊がいなくなってからもフィラリア予防薬の投与が必要だと言われています。

フィラリア症予防の時期

犬のフィラリア症の予防を行う時期は、蚊が活動するシーズンと関係しています。多くの蚊は気温が約15℃以上になると吸血をはじめ、更に温度が上昇すると吸血活動が活発化します。そこで気温が15℃を超え、暖かくなってきた時期から予防をはじめ、気温が15℃を下回り、蚊が活動できないくらいの寒さになるまで予防を続ける必要があります。しかし寒くなったからといってフィラリア予防の必要性がなくなったわけではありません。寒くなったのにどうしてまだフィラリア予防薬を投与をしなけれなならないの?と思われる方もいらっしゃると思いますが、『フィラリア予防のメカニズム』でも述べたように前の月の予防をしているので、寒くなって蚊がいなくなった約1か月後まで投薬を続ける必要があるのです。〇月から〇月までといった詳しい期間につきましては、住んでいる地域やその年の気候などによっても異なりますので、かかりつけの獣医師様に相談しましょう。

フィラリア予防薬の種類

フィラリアの予防薬の種類は、今回ご紹介するものだけでも9種類ございます。錠剤の予防薬や薬嫌いなわんちゃんでも食べやすいおやつタイプの予防薬、皮膚にたらして使うスポットタイプ予防薬等様々な種類・形状のものがございます。それぞれの特長を紹介いたしますのでご参考程度にご覧ください。また、予防薬は獣医師様に相談し、正規品を購入されることをお勧めいたします。

フィラリア予防薬のご紹介

ストロングハートチュアブル

  • 錠剤・おやつタイプ
  • ミート味

ストロングハートチュアブルは、カルドメックチュアブルと同じ成分・効果を持つジェネリック医薬品です。フィラリア・消化管内線虫の駆除が可能です。ミート味なので、錠剤では食べてくれない又は皮膚にたらす予防薬が苦手な子にオススメです。

キウォフハート

  • 錠剤タイプ
  • ミート味

キウォフハートは、他の予防薬を徹底的に分析して開発されたカルドメックの新ジェネリック医薬品です。フィラリア・消化管内線虫の駆除が可能です。嗜好性の高いミート味なので薬の苦手なわんちゃんにもオススメです。最も大きな特長は効き目の早さです。

レボリューション

  • スポットタイプ(皮膚に浸透させるタイプ)

レボリューションは、皮膚にたらし、浸透させて使う予防薬なので、予防薬の口からの投与が難しいわんちゃんにオススメです。また、フィラリア・消化管内線虫の駆除だけでなくノミダニの駆除も可能です。

ハートガードプラス

  • おやつタイプ
  • ビーフ味

ハートガードプラスは海外名で、日本ではカルドメックという商品名で出されています。フィラリア予防薬の老舗ブランドで、わんちゃんの食べやすいビーフ味。フィラリア・消化管内線虫の駆除が可能です。

ダイロハート

  • 錠剤・おやつタイプ
  • バニラ風味

ダイロハートは、カルドメックのジェネリック医薬品です。錠剤タイプとおやつタイプがあるので愛犬の好みに合わせてお選び頂けます。共に嗜好性は高いと言われています。フィラリア・消化管内線虫の駆除が可能です。

パノラミス

  • 錠剤タイプ

パノラミス錠は、レボリューションと同じくフィラリア・消化管内線虫の駆除だけでなくノミダニの駆除も可能です。服用後効果がでるのが早く、即効性に優れています。

アドボケート

  • スポットタイプ(皮膚に浸透させるタイプ)

アドボケートは、レボリューションと同じく皮膚にたらして使う予防薬です。フィラリア・消化管内線虫の駆除だけでなくノミダニの駆除も可能で、駆除できる寄生虫の数も多いことが特徴です。わんちゃんによっては使用を控えなけれないけない場合もございますので、獣医師様にご相談ください。(妊娠中のわんちゃん等)

インターセプター

  • おやつタイプ
  • ミート味

インターセプターは、フィラリア・消化管内線虫の駆除だけでなくサナダムシ(下痢の原因になる寄生虫)の駆除も可能です。おやつタイプなので、与えやすくわんちゃんも食べやすいのでオススメです。犬種によっては使用を控える必要がありますので、かかりつけの獣医師様にご相談ください。

プロハート12

  • 注射タイプ
  • 1回で12ヶ月

ファイザー株式会社が、2012年7月に「注射用プロハート12」を発売しています。定期的な投薬に負担を感じている飼い主様にお勧めの予防薬です。獣医師の注射による予防のため、投与のし忘れが防げます。かかりつけの獣医師様にご相談ください。

主な予防薬の説明は以上です。
投与のしわすれのないよう、毎月のフィラリア予防を徹底しましょう。

まとめ

フィラリアについて、又フィラリアの予防についての疑問や悩みはスッキリ解消されましたでしょうか?愛するわんちゃんに健康で長生きしてもらうためにも毎月のフィラリア予防は欠かせません。手帳やカレンダーに書き込む等して予防薬の投与し忘れがないように心がけましょう。

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この記事の筆者

下田

幼いころから犬が大好きで、ずっとペット関係の仕事に携わることを夢見ながら大学に進学。大学2年の冬にUGペットに出会い、経営理念に共感し、インターンシップに参加。愛犬は、チワワの「らん」とトイプードルの「はち」です。

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